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スーパーGTニュース

投稿日: 2012.08.02 00:00
更新日: 2018.02.16 10:35

GSR & Studieは0号車7位、4号車11位で完走


BMW Motorsport
Customer Racing

GSR & Studie with TeamUKYO

2012 AUTOBACS SUPER GT
ROUND4SUGO

#0DRIVER 谷口信輝 片岡龍也
#4DRIVER番場琢 佐々木雅弘

0号車7位完走
4号車11位完走

2012年7月28日・29日の2日間、2012 AUTOBACS SUPER GT シリーズ第4戦の『SUPER GT第4戦 SUGO GT300km RACE』が宮城県仙台市近郊のスポーツランド SUGOにて開催された。予選は第2・第3戦に引き続きSUPER LAP 方式。6月のセパン戦終了後に2012年Modelにアップデートを果たした0号車は、谷口信輝と片岡龍也がドライブ、4号車は番場琢と佐々木雅弘がドライブする。

7月28日(土)練習走行・予選
練習走行
 Rd.4の直前、例年より1日遅れで梅雨明けを迎えたSUGOは夏空。前戦のマレーシアに勝るとも劣らない酷暑の中、初日の走行がスタートした。

 午前8:15 公式練習開始。0号車は先日の鈴鹿テストで2012モデルをドライブしていない片岡選手がまずマシンに乗り込む。4号車は番場選手のドライブでコースイン。0・4号車ともに序盤はマシンコンディションのCHECKとセットアップの確認に時間を費やした。片岡選手のドライブ゙する0号車は比較的早い段階でセットアップの変更を終了。谷口選手に代わってタイヤの確認などを行い、練習走行を終えた。一方、番場選手の乗る4号車は、マシンバランスの調整に苦しむがチームは問題を解決。後半の走行を担当する佐々木選手もマシンのバランスを確認し練習走行を終えた。

公式予選 Q1
 12:40 公式予選一回目スタート。0号車はBドライバーの片岡選手が、4号車はAドライバーの番場選手がQ1を担当する。今回、最終コーナーに最も近い42・43番PITからコースインする0・4号車は、アタック時のトラフィックを避けるため、予選開始時刻から1分程度遅れてPITを後にした。

 0・4号車コースイン。序盤、片岡・番場選手ともにペースが上がらない。Q1開始7分赤旗中断。チームはこの赤旗中断中に2台のセットアップ変更を行った。残り8分でコース再オープン。マシンはコースに戻る。その後、0号車は9周目に1分23秒656のベストタイムを記録。4号車も同じく9周目に1分23秒665を記録したが、0・4号車ともにSUPER LAPへ進出が可能なTOP 10にはタイムが届かない。12:55公式予選 Q1終了。結果、0号車が16番手。4号車が17番手で公式予選 Q1を終えた。チームは2011年シーズンから通して初めてSUPER LAP進出を逃した。

7月29日(日)決勝
天候:晴れ/コース:ドライ
 この第4戦からチームの力強いバックアップに加わって下さったBMW JAPANさんと今回一緒にコラボレートして下さるSave The Children JAPANさんの東日本復興支援プログラムで、レース前のPITは大賑わい。決勝スタート前のPIT WALK中に突然SUGOを襲った雨雲も吹き飛ばす勢いでチームは決勝に挑んだ。

 コースはグリッドウォーク中にはすべて乾きドライコンディション。前日の公式予選Q1でタイム抹消の車両があったため、0号車は15番、4号車は16番のダミーグリッドにつく。スタートドライバーは0号車が谷口選手、4号車は今シーズンでは自身初めてのスタートドライ バーを担当する佐々木選手が務める。

 14:00 ローリングラップ1周で先導車はPITロードへ向かい、300kmの戦いの火蓋が切られた。500クラススタート直後、1コーナーで2台のGT-Rが接触。500クラスから遅れてスタートする300クラスは、イエローフラッグが振られる中、1コーナーを通過した。1周目0号車は15番手キープ、4号車はポジションをひとつ落として17番手で通過。2周目に入ると66号車が戦線離脱。0号車は14番手、4号車は16番手に浮上する。

 各マシンポジションの乱高下があったレース序盤、0号車・4号車はともトラブルに見舞われること無くLAPを重ねる。13周目、0号車はこのレース中のベストタイム1分25秒105を記録、その後も25秒台中盤を中心に周回を重ね続ける。一方、佐々木選手のドライブする4号車も25秒台から26秒台でレースを堅実に進め、12周目に14番手、16周目には12番手と着実にそのポジションを上げて行く。

 29周目、前を行く43号車がPITへ向かい、0号車は8番手、4号車は11番手にポジションを上げる。また、この43号車のPIT INを皮切りに各マシンがPITへ向かい始めた。ライバルたちが次々とPITへ向かう中、0号車をドライブする谷口選手は依然としてフィーリングの落ちないタイヤで40周目までPITのタイミングを遅らせた。3位でPITに入った0号車はPIT作業の時間を削減するべく負担の大きい左側2本のみのタイヤを交換。10番手でコースに復帰し、42周目には9番手、44周目には8番手までポジションを上げた。一方、こちらもタイヤのフィーリングが落ちない4号車は、0号車のPITタイミン?に合わせる様に43周目にPITIN。他のマシンのPITタイミングとも重なり、43周目には一時クラスのTOPを走るなど、快調な走りを見せ、11番手でコースに復帰した。

 8番手にポジションを上げた片岡選手ドライブの0号車は、それまで追い上げていた61号車のスピンで59周目に7番手に浮上。さらにそこからもペースをキープするが、すぐ背後にストレートスピードに勝る911号車が迫る。そこから0号車のレースは一進一退。前を行く43号車とのギャップも徐々に詰まるが、後ろを脅かす911号車とのギャップもコンマ5秒ほど。コーナーで突き放し、ストレートで迫られる緊迫のレースを強いられる。

 70周目、0号車がついに911号車に捕らえられる。911号車にオーバーテイクを許すが、同時に43号車もポジションを落としたため、0号車は7番手をキープ。レースはついに最終局面へと向かう。その頃、番場選手のドライブする4号車も25〜26秒台の安定したペースで周回を重ねていた。
6位フィニッシュをかけて0・11・31号車の三つ巴の戦いが始まった。

 73周目、11号車は0号車をオーバーテイク。0号車は一旦8番手に後退するが、迎えた74周目に今度は0号車が31号車をオーバーテイク。0号車は再び7番手に浮上し、前を行く11号車を追う。しかしファイナルラップは目前。ギャップわずか0秒3だ。果たして再び11号車をオーバーテイクできるか? チームの誰もが固唾を呑んでその行方を見守ったが、その時500クラスのTOPマシンがチェッカー。0号車は7位入賞、4号車は11位でレースを終えた。

■鈴木康昭エントラント 代表
予選順位から2台ともたくさんのオーバーテイクショーを見せてくれましたが、結果的には0号車7位と4号車11位という結果になりました。
【0号車】
現状のマシンパフォーマンスの中ではベストに近いレースだったと思います。2012年モデルにした事で給油時間も短縮できました。最後アウディに抜かれたのが残念でしたが、次につなげられる結果です。マシンの問題含め、更なる課題が出てきたので、鈴鹿に向けて改善します。
【4号車】
ドライバーは本当に頑張った! 雨量の多い厳しい中での鈴鹿テストで周回を重ねたのが自信にもなったのだと思いますが、安定した一皮むけた走りを見せてくれました。チーム側の作戦でもっと改善できるポイントがあったと思うので、この課題を鈴鹿に向けて改善していきます。

■大橋逸夫 総監督/0号車監督
0号車7位と4号車11位での完走でした。ジャンプアップや、ミラクルを毎回期待するわけではなく、着実に今の位置をキープすることが今年のレースは必要ですね。
【0号車】
スタート順位からみると上出来な結果だと思います。むしろ予選の順位を上げるために何ができるか?を考える必要があります。できることはそう多くないですができる限りひねり出します。また、ポイントが獲得は嬉しい結果ですが、後半に向けていろいろなチームのポイントが均衡してきているので、今後もポイントの取りこぼしがないよう頑張ります。
【4号車】
今後の課題として、もう少しアグレッシブな作戦立てや、ドライバーのスキル向上が安定したポイント獲得につながってくると思います。車両のトラブルなどがない代わりに、0号車と4号車が拮抗してきた場合にあらかじめ色々なパターンをシミュレーションしておかなければいけません。こちらもできる限り色々なパターンを検証し、現場、レース中に慌てずに冷静な判断ができるように準備を行います。

■片山右京 スポーティングディレクター/4号車監督
【0号車】
惜しい7位。ベストを尽くしたと思うし、マシンのポテンシャルを考えたらベストな結果だったと思います。
【4号車】
11位という結果だけ見ると残念ではあります。結果論ですが、チーム作業の中でのタイムロスや、最後に周回遅れのマシンの処理に手こずった部分があり、それらを解消できていればポイントが獲れていたと思います。今後についての課題もできましたし、ドライバーもマシンに慣れてきたので、毎戦確実に組み立てて、実力で上を目指していきたいです。

■谷口信輝 選手
上手くいけば5位くらいを狙えたかな・・・と思う一方、予選順位の15番手からポイント圏内の7位という結果は、現状をみると上出来の結果だったと思います。正直、今のマシンの実力はまさに予選順位の15〜16番手あたりだと思います。7位という結果は、他車がトラブルで順位を落とす中、僕たちがノーミスで完走した結果であって、これからも更に厳しい戦いになりそうです。唯一、燃費がよいことが次戦の1000kmという長いレースのカギになってくると思いますので、鈴鹿で大量ポイントを狙いたいと思います。とりあえず、4点獲得できたことにホッとしていますが、反面、ランキングトップには離されているので悔しさでいっぱいです。でも頑張りますよ! 引き続き、応援宜しくお願いします!!

■片岡龍也 選手
決勝も予想通り苦しいレースでした。自分たちのできる精一杯をして結果7位、ポイントも獲得できたのでよかったです。今回獲得した4点がこの先きっと生きてくると思います。BOPなどで調整された結果おそらく直線がGT300で一番遅い現状、昨年までのBMWのイメージと真逆ですが、次戦以降もベストを尽くして粘りのレースで頑張ります。

■番場琢 選手
シーズンも中盤となり、ウェイトハンデがキツいマシンも多かったので4号車には勝負のレースと考えていましたが、走りはじめから苦戦が感じられました。予選であと100分の4秒速ければいくつか順位が上げられたようですが、しっかりアタックもできたし、決勝でのタイヤを持たせた安定した走りなど、自分なりに上手く運べたと思います。少し時間が掛かってしまいましたが、ようやく勝負ができるところまで来ることが出来、ここからは昨年谷口選手から学んだ事を発揮できると思います。岡山テスト、開幕戦、富士戦で失ったものを早く取り戻すべく、次戦以降も頑張ります。ラスト2戦はウェイトが下ろされますので、(現状2kgしか積んでいない4号車にとって)勝負は鈴鹿、富士になり、特に次戦の鈴鹿は距離は長いので安定したタイムが重要になってきます。決勝は安定したペースで走れていたので、鈴鹿でもそれができれば必ずいい順位がついてくると思います。

■佐々木雅弘 選手
今シーズンGTで初めてのスタートを担当しました。当初はもう少し早くピットに入る予定でしたが、使用した柔らかめのタイヤが上手く機能してタイムも持ちもよかったため、想定よりも長く走ることができました。タイヤライフのデータがあればもう少し攻めた走りや、タイヤの片側交換など作戦が可能だったのでは・・等チームとしての反省点はありますが、後半担当の番場選手もいい走りをしてくれてノーミスでの完走ができました。11位という順位は決していいものではありませんが、内容としてはよかったと思います。鈴鹿戦もこの勢いを上手く繋いで頑張りますので、応援宜しくお願いします。


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