レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーフォーミュラニュース

投稿日: 2010.09.27 00:00
更新日: 2018.02.15 22:31

Team LeMans FニッポンSUGOレポート:石浦選手が4位完走


Team LeMans PRESS RELEASE
Round5-SUGO
1LAP=3.704256km(62LAPS) 230kmRACE

■#7 コッツォリーノ選手:初の予選Q2進出!11番手スタートから7位完走、2ポイントをゲット。
■#8 石浦選手:4位完走。速さを随所に見せつつ上位争いを繰り広げるも、あと一歩で表彰台逃す。

 第7戦を迎えた2010年Formula NIPPON。舞台となったのは東北随一のサーキット、スポーツランド菅生(宮城県)。今戦よりパワーステアリングが導入され、ドライバーの体力的な負担は軽減され、ラップタイムの上昇が見込まれる。レース距離は230km、タイヤ交換の義務付けはない。菅生の特性のひとつとしてコース幅が狭いことが挙げられるが、抜き辛いサーキットでは予選順位とともにピットインを含めた作戦が大きく勝敗を左右するため、Team LeMansも万策を講じて挑んだ。

 9月25日(土)、天候は曇り。気温14℃、路面温度16℃と肌寒い一日となった。心配されていた雨は降らず、ドライコンディションでノックアウト予選開始。14:30~14:50の20分間、全車でのQ1が始まると、ケイ、石浦ともにユーズドタイヤでコースイン。続いてニュータイヤでアタックに入ると、石浦はトップと0.15秒差の1'06.291で3番手、ケイも1'06.480と好タイムをマークし5番手、自身初のQ1突破を果たした。Q2は12台で15:00~15:10の10分間。2台ともニュータイヤを装着し、3分半が経過すると他車に続いてコースイン。アタックラップの途中、ハイポイントコーナーでケイがスピンを喫しコースアウト。ケイは11番手でこのセッションを終えた。石浦は1'06.074で2番手。順調にQ3へ駒を進めた。8台によるQ3は、ケイのマシン回収により少し遅れて15:23~15:33で行われ、石浦は他車に続いてコースインすると渾身のアタックを行った。しかしながらアタックラップに若干コースを外してしまい、5番手に終わった。

 9月26日(日)、秋晴れの暖かい一日となり、気温21℃、路面温度33℃。朝のフリー走行中、石浦のマシンがエンジンのハード系トラブルによりSPコーナーでスポンジバリアに突っ込みクラッシュ。マシンはフロント部分などに損傷を負ったが、レーススタートまでに修復され、また石浦自身も左足首に捻挫を負ったが、幸い程度が軽く、無事スターティンググリッドについた。14:33にレースがスタート。石浦は抜群のスタートを決め、1コーナーに3番手で飛び込んで行く。直後に1コーナーで多重クラッシュが発生し、すぐにセーフティーカー(SC)が導入された。ケイはこのクラッシュを避けるためにコースを外し、12番手に順位を落とす。SC先導で3周が終了し、5周目が始まるところでリスタート。2台とも中盤でのピットインを予定していたので、そこまでは前車を猛プッシュ。ケイは9周目に1台抜いてポジションアップ、そこからさらに前に追い付いたものの、ここ菅生ではなかなか前に出られない。同じ頃、石浦も前車におさえられてラップタイムを伸ばせずにいた。チームは予定よりピットインを早める選択をし、石浦がまず28周を終えてピットイン。給油、タイヤ交換を済ませて再びコースへ。ケイも32周を終えてピットイン。石浦はピット作業に少し時間がかかり、ピットイン後に1つポジションを落とす。が、38周で前車を抜き、この時点で6番手。さらに1台がピットインで後退したので5番手に。前方にはピットインを済ませていない車が2台おり、それがピットインすると石浦は表彰台確実というポジションに思われたが、実はこの2台はノーピット作戦。最終ラップでトップ走行中のマシンがガス欠でストップし石浦は1つポジションアップ、4位でとなり、チェッカーを受けた。ケイも最後まで前車をプッシュし続けたが前に出られず、自身最高の7位でチェッカーを受けた。

⇒土沼広芳 監督のコメント:
「予選は2台ともタイムから考えるともっと上へ行けたと思うのですが、それぞれに失敗があり、そこは反省点です。レースではSCが入ったことで結果的に無給油のマシンが優勝し、あと一歩のところで石浦が表彰台を逃してしまいました。石浦は日曜朝のフリー走行でのクラッシュでクルマが完璧な状態ではなかったと思いますが、上位争いで前車を抜くような目立ったパフォーマンスも含め、よく頑張ってくれたと思います。ケイはよく7位まで追い上げてくれました。特にレース中盤から後半の好調なラップタイムを見ると、やっとレースが出来る状態になったのかなと思います。うちは無給油作戦は考えてなく、目一杯プッシュして給油してという通常のレースパターンで挑みましたが、優勝したマシンに運があったんでしょうね。気持ちを切り換えて、次のオートポリスで頑張ります。」

⇒#7 ケイ・コッツォリーノのコメント:
「金曜の練習走行、土曜朝のフリー走行とクルマのバランスも良く、予選では5番手で初のQ1突破を果たすことができました。Q2ではタイミングをみてコースインしましたが、アタックラップでスピン。Q1で良いタイムが出せていただけに、本当にもったいないことをしてしまったと反省しています。レースではスタート直後に目の前でアクシデントが起き、何とか避けることはできましたが、最後尾までポジションを落としました。リスタート後のラップタイムも良く、今回は攻めのレースが出来たと思います。この菅生のレースウィークに入ってからクルマが速くてチームがレベルアップしたと感じるし、前に追いついてそこから抜いて行けるという自信が持てました。今後に繋がるレースが出来たと思います。」

⇒#8 石浦宏明のコメント:
「持ち込みのクルマの状態がすごく良かったので、このレースウィークを通してほぼセットアップはいじっていません。予選ではQ3のアタックラップでSPコーナーの1つ目と2つ目の間でミスをしてはみ出して、大きくタイムロスしてしまいました。ポールを獲るために攻めた結果だったし、それよりも久しぶりに予選でトップ争いができたことが決勝に向けての自信になりました。日曜のフリー走行では決勝セットの確認をしていたところ、SPコーナーで減速ができなくなってタイヤバリアに突っ込み、マシンも大きな損傷を受け、僕自身も左足首を痛めてしまいました。マシンの修理は何とか間に合い、足も冷やしているうちに痛みが取れ、決勝に臨みました。思い描いた理想のスタートを切ることができて3番手にポジションアップし、ピットインの後に1つ順位を落としてしまいましたが、必死で前に追いつき1台抜いて再び3番手、これで表彰台だと思って走っていたのに、ノーピット作戦のマシンがいたことで表彰台を逃してしまったことは悔しいです。今回は予選でのミスが反省点ですが、チームがこれだけ速いクルマを作ってくれたこと、チーム全体のモチベーションが上がってきたことを嬉しく思います。この緊張感があれば自ずと結果は付いてくると思うので、次のオートポリスが楽しみです。」


関連のニュース