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国内レース他ニュース

投稿日: 2010.10.30 00:00
更新日: 2018.02.15 23:15

TITEC TRACY NSXの植田、トップ快走中にトラブルでクラス5位


TITEC TRACY NSXの植田正幸はトップ快走中にトラブルで後退クラス5位
岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Z田中徹は着実に周回を重ね2位表彰台

 第5戦岡山大会からから約1ヶ月が経過し、残暑厳しかった日本列島も、やっと秋風が吹き涼くなってきた10月17日仙台市の仙台ハイランドレースウェイにてSUPER TAIKYU第6戦ハイランドスーパー耐久レースが行われました。

 シリーズも大詰めルーニースポーツのドライバー植田正幸が駆るTAITEC TRACY NSXがBMW-M3とのチャンピオン争いに重要で絶対に落とせない一戦。

 初のスーパー耐久フル参戦となった田中徹選手はシリーズ最後の耐久レースを良い結果で締めくくるべく両ドライバー共、いつにも増して気合が入っています。

 今大会は1DAY開催で、日曜日に予選と決勝が行われます。前日の16日に専有走行が1時間のセッションが3回行われ、専有走行1回目、トップタイムを叩き出したのは14号車T-MANオイル岡部自動車TEAMTETSUYA Zが1分57秒612を記録します、2番手に続いたのは39号車TAITEC TRACY NSXで1分57秒978。ルーニースポーツにとってはクラス1-2と幸先の良いスタートとなりました。

 2回目の走行は11時から、セッティングを進めるべく14号車、39号車ともに周回を重ねす。39号車が2番手、決勝を見据えてロングランを行った14号車は6番手のタイムで走行を終了します。昼食を済ませ13時30分3本目の走行が開始となります。2本目までトップタイムを守っていた14号車T-MANオイル岡部自動車TEAM TETSUYA Zでしたが、27号車BMW-M3が1分56秒821をマークし専有走行総合トップに、2番手が14号車、3番手に1分57秒819を記録した39号車TAITEC TRACY NSXでフリー走行は終了。

 1日目の走行は確かな手応えを感じ終了することが出来ました。

 予選決勝日の翌日、レース日和と言うのにふさわしい快晴、気温も適度に上がり過ごしやすい陽気の中予選の時間8時40分がやってきます。1グループのST1,2,3クラスのAドライバーが一斉にコースインすべくピットロードに並びます。

 しかし、そんな中ピットロードに並んだ39号車TAITEC TRACY NSXにトラブル発生、ガレージに戻されます。それを見ていたかのようにコースオープン、15分間のタイムアタックが始まります。最初にタイムを出したのはチャンピオン争いをする27号車BMW-M3の伊橋選手で、1分55秒371。昨日のタイムを1秒半も縮める驚異的なタイム、それに続いたのは35号車のZ33GAMISANで1分56秒853。14号車T-MANオイルTEAM TETSUYA Zの田畑勇選手はタイムが伸びず1分58秒341で暫定6番手で予選が進みます。

 39号車TAITEC TRACY NSXは予選終了まで残り4分のところで何とか修復が間に合いコースイン、時間的に1周のみのアタックに川口正敬選手が挑み1分56秒203を記録、2番手にすべり込みますがトップと0.9秒差、14号車の田畑選手もクラス7番手と厳しい結果となってしまいます。

 定刻どおり9時25分Bドライバーの予選が開始されます。先ずトップに立ったのは39号車植田正幸で1分55秒960を記録します。しかし、翌周27号車廣田選手が1分55秒585を記録しトップに浮上。植田も懸命にアタックするがタイムを更新することは出来ず2番手となってしまいます。一方14号車T-MANオイル岡部自動車TEAM TETSUYA Zの田中徹も苦しい展開、2周目に1分58秒430を記録して以降タイムが伸びずアタックを終了。クラス6番手でBドライバーの予選を終えます。

 合算の予選タイムは39号車TAITEC TRACY NSXがチャンピオン争いをする27号車の直ぐ後ろの総合11番手クラス2番手、14号車T-MANオイル岡部自動車TEAM TETSUYA Zは総合16番手、クラス6番手から決勝レースを戦う事となります。クラスの予選順位は27号車BMW-M3、39号車TAITEC TRACY NSX、34号車Z34、35号車Z33、15号車RX-7、14号車T-MANオイル岡部自動車TEAM TETSUYA Z、7号車RX-7の順です。

 その後行われたCドライバー予選では39号車佐々木孝太選手が1分57秒262のトップタイム、これに14号車の小松一臣選手が1分58秒107で続き2番手決勝レース前最後の走行を良い形で終えました。

 ピットウォークが終わり正午になるとコースインが開始され続々とグリッドにマシンが向かいます。グリッドに整列し、地元の学校の合唱団が国歌斉唱を終えるとフォーメーションラップに、12時35分99周レースが始まります。39号車TAITEC TRACY NSXのスタート担当佐々木孝太選手はオープニングラップに27号車を抜いてクラストップに浮上。14号車T-MANオイル岡部自動車TEAM TETSUYA Zの小松一臣選手も15号車をかわし5番手にポジションを上げます。その後も手を緩めることなく、3周目に35号車、6周目に34号車を攻略して3番手でレースを続けます。最初に動いたのは34号車Z34で23周終了でPITに戻りタイヤ交換とドライバー交代を行います。次に30周で15号車、33周終了で35号車が1回目のルーティーン作業を済ませます。次に動いたのはトップ争いの2台!47周終了時に同時にPITへ、27号車のタイヤ4本交換に対し39号車はリアタイヤ2本交換。20秒ほどのマージンを築き植田正幸がステアリングを握りコースに戻ります。最後までPITを遅らせたのは14号車でレース距離の半分を越えた50周でドライバーを田畑選手に交代、タイヤ交換、給油を行いコースに復帰します。

 徐々に2番手27号車を引き離していた39号車の植田でしたが、60周目悲劇が襲います。ドライブシャフトが悲鳴を上げてしまい緊急PITイン、交換作業を余儀なくされます。

 これで14号車T-MANオイル岡部自動車TEAM TETSUYA Zが2番手に浮上します。その後、70周でPITに戻り給油とドライバー交代、小松選手が50周走りきった実績からタイヤ交換を行わず田中徹がステアリングを握りコースに復帰します。コースイン直後ST4クラスのマシンに引っかかりラップタイムが上がらず3番手走行の34号車に詰め寄られる場面もありましたが、自分のペースを築いてからは近付かれることもなく、順調に周回を重ね合計95周を走りきり2位でチェッカーを受けます。39号車も懸命な作業でレースに復帰、他車のリタイヤにも助けられ5位完走となりました。

植田正幸(39号車:TITEC TRACY NSX)
「スタート担当の佐々木孝太選手がトップで戻ってきてくれて、作戦通りリアタイヤ2本交換でマージンも出来ライバルのタイムを見ながらレースをする展開に持っていけたのですが、ドライブシャフトが壊れてしまい終わってしまいました。メカニックが交換してくれて何とか5位で完走できましたが、チャンピオン争いは苦しくなってしまいましたが、最後まで諦めず最終戦に挑みたいと思います。」

田中徹(14号車:岡部自動車T-MANオイルTEAM TETSUYA Z)
「今季最後の耐久レースで今季最上位の2位表彰台が獲得できてとても嬉しいです。コンビを組んだ2人のドライバーがとても頑張ってくれたのと、今大会を前に練習走行を行い、コースに慣れた事とデータが取れたことがこの結果に繋がったと思います。BMWとNSXはクラスが違うくらい速かったので2位になれたのは頑張ったご褒美ですかね。ちょっと厳しいですが諦めずシリーズランキング3位を目差したいと思います。」


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