2017年の世界ラリー選手権(WRC)に参戦するシトロエンは21日、新たに制作したWRカー、『シトロエンC3 WRC』をアンベイルした。
2017年のWRCでは、大幅な車両規則の改定が行われるため、参戦する各チームは新規にマシンを製作している。シトロエンはこれまで、C3 WRCのコンセプトカーやカモフラージュモデルは公開していたが、スポンサーロゴなどが入れられた実戦仕様のマシンを披露するのは、これが初めて。
このC3 WRCのお披露目は引き続きチームのタイトルスポンサーを務める『アブダビ・ツーリズムオーソリティ』の拠点であるアブダビで行われた。なお、C3 WRCは4月の走行テスト開始以来、すでに6000マイル(約9656キロ)を走り込んでいるという。
チームを率いるイブ・マトンは、シトロエンのワークス体制によるWRC参戦は2016年限りで活動を終了した世界ツーリングカー選手権(WTCC)でのプログラムに取って代わるもので、充分なバックアップを得られていると説明する。
「C3 WRCはFIAが作成した2017年規定に適合しながら、すべてのパーツを最大限にパフォーマンスを出せる形で配置している」とマトン。
「マシンの完成には、WRCに注力するというシトロエンの姿勢が必要不可欠だった」
「我々がこれまで培ってきた経験をつぎ込んでも、C3 WRCのデザインと開発に時間的余裕はほとんどなかった。しかし、(シトロエンの協力により)過去のどのプロジェクトよりも、はるかに短い開発スケジュールでマシンを作り上げることができたよ」
「また、チームが持つノウハウのおかげでテスト走行でも重大なトラブルが起きることはなかった」
「シトロエンの協力とチームの経験。このふたつがなければ、2017年の開幕戦までにマシンを仕上げることは不可能だっただろうね」
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています