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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.09.09 09:15
更新日: 2019.09.09 09:20

完璧な予選日から一転。波乱の決勝でポールから表彰圏外、そして巻き返して2位の強さを見せたKEIHIN《GT500あと読み》

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スーパーGT | 完璧な予選日から一転。波乱の決勝でポールから表彰圏外、そして巻き返して2位の強さを見せたKEIHIN《GT500あと読み》

 土曜日は午前中のフリー走行、そして予選Q1、Q2とすべてトップタイムをマークしてパーフェクトな流れを作っていたKEIHIN NSX-GT。今回のスーパーGT第6戦オートポリスでの今季初優勝に向けて、視界は良好だったが、日曜日は波瀾万丈の1日となった。

 日曜のレース直前のフリー走行、KEIHINのステアリングを握っていたベルトラン・バゲットがコースサイドにマシンを止めてしまう。マシンの電気系統のトラブルだった。ピットでその状況を見ていたチームメイトの塚越広大がその時の気持ちを振り返る。

「ただでさえ今年、いろいろあったなかで正直『またか』という気持ちがあった」と塚越。

 幸いにもすぐにピットにマシンは運ばれたが、グリッドへ付くためには時間は10分程度しか残っていなかった。原因の特定よりも、まずは走れる状態にすることを優先して電気系統のパーツを新しいものに換えて対応し、エンジンが掛かった。金石勝智監督が振り返る。

「ウォームアップの時は本当にドキドキしました。何でこんなにウチばっかり試練を与えるのかって。そこまで流れは出来ていると思っていたのに。でも、そこもチームみんなが頑張って耐えてくれた」

 無事にマシンをフロントロウに着かせることができたKEIHIN NSX-GTは、スタート直後の1コーナーで8号車ARTA NSX-GTに一旦は並ばれて前に行かれるも、すぐに抜き返しトップを奪取。その後のペースも順調に2番手に6.5秒のギャップを築く走りを見せた。

 だが、ここで雨が降り始め、ルーティンのピットタイミングと合わさってくる。KEIHINはドライのスリックタイヤを選択した。だが、その後、雨は強くなり始め、GT300車両が飛び出したことでセーフティカーが導入。KEIHIN塚越が築いたギャップが帳消しになると共に、ウエットタイヤへ換えたマシンを後方に従えることになってしまった。

 そしてセーフティカーが明けるとともに、ウエットタイヤ勢にオーバーテイクされていく。KEIHINはそこで41周目にウエットタイヤへの交換を決め、ピットイン。金石監督が振り返る。

「僕が最初のピットインでドライを決めてステイアウトして、2回目のセーフティカーの直前はバゲットが『これはもうドライは無理』と判断してピットに入ってきた」

 この時点でKEIHINは4番手に下がり、実質、優勝争いからKEIHIN脱落したかに見えたが、44周目にこのレース3回目のセーフティカー導入。今度はKEIHINにとってラッキーな方向で1回多くなったピットインのロスタイムが帳消しになった。

 だが、今度は再び不運に見舞われる。50周目、ウエット状況のセーフティカー明けのリスタートでトップの39号車DENSO KOBELCO SARD LC500の次に走行していた周回遅れのMOTUL MUGEN NSX-GTがスリックタイヤを装着しており、リスタートでトップのDENSOが1台だけ独走する形になったのだ。

「今の気持ちは、複雑です」と金石監督。クルマは速かっただけに、天候に翻弄されて勝利を逃すことになってしまったKEIHIN NSX-GT


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