3月25~26日に静岡県の富士スピードウェイで開催された2023年のスーパーGT富士公式テスト。ここでは全長1475mという世界有数のホームストレートを有する富士スピードウェイでのテスト中に記録されたGT500クラス車両の最高速を見てみよう。
シーズン開幕前最後の公式テストとなった富士公式テストは2日間とも雨に見舞われてしまったが、このページでは、雨量が減って各マシンの最高速が記録された初日午後セッション2のトップスピードデータをもとに各マシンの最高速を比較したい。
全15台が走行したセッション2でGT500クラスのトップスピード上位を独占したのはニッサンZ陣営となり、Niterra MOTUL Zが283.465km/hを記録して単独首位に。そしてMARELLI IMPUL Z、MOTUL AUTECH Zが同率となる281.984km/hで続き、ニッサンZがトップ3を独占する結果になっている。
最高速の速さを披露したZ陣営に続いたのは279.793km/hを記録したau TOM’S GR Supraと、Deloitte TOM’S GR SupraというトムスのGRスープラとなったが、その2台の直後にはリアライズコーポレーション ADVAN Zが279.070km/hで続いているため、やはり最高速という面ではニッサンZ陣営の速さが伺える。
一方でホンダ陣営の最上位はModulo NSX-GT、STANLEY NSX-GTが記録した276.215km/hとなり、他のNSX-GTも16号車ARTA MUGEN NSX-GTが274.112km/h、Astemo NSX-GTが272.727km/hと、軒並み下位になっていることが気になるところ。ちなみに、ドライコンディションで行われた2022年の富士公式テストでの最高速はZENT CERUMO GR Supraが記録した298.343km/hとなっており、ウエットコンディションではおよそ15km/hほどトップスピードが低下したことになる。
もちろん、公式テストは各チームが自由にテストプログラムを実施するものであり、最高速を競うものでもない。さらに今年の富士公式テストは2日間4セッションともウエットコンディションになったことで、最高速というデータもあまり意味を持たないかもしれない。しかし、いよいよ開幕を迎える2023年スーパーGTの戦局を占う際の参考のひとつとしていただければ幸いだ。
■2023年スーパーGT富士公式テスト 3月25日セッション2
GT500クラストップスピード一覧(編集部計)
Pos. | No. | Car | Machine | TopSpeed(km/h) |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | Niterra MOTUL Z | ニッサンZ GT500 | 283.465 |
2 | 1 | MARELLI IMPUL Z | ニッサンZ GT500 | 281.984 |
2 | 23 | MOTUL AUTECH Z | ニッサンZ GT500 | 281.984 |
3 | 36 | au TOM’S GR Supra | トヨタGRスープラ GT500 | 279.793 |
3 | 37 | Deloitte TOM’S GR Supra | トヨタGRスープラ GT500 | 279.793 |
4 | 24 | リアライズコーポレーション ADVAN Z | ニッサンZ GT500 | 279.070 |
5 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | トヨタGRスープラ GT500 | 278.351 |
6 | 64 | Modulo NSX-GT | ホンダNSX-GT | 276.215 |
6 | 100 | STANLEY NSX-GT | ホンダNSX-GT | 276.215 |
7 | 38 | ZENT CERUMO GR Supra | トヨタGRスープラ GT500 | 275.510 |
8 | 16 | ARTA MUGEN NSX-GT | ホンダNSX-GT | 274.112 |
9 | 17 | Astemo NSX-GT | ホンダNSX-GT | 272.727 |
10 | 8 | ARTA MUGEN NSX-GT | ホンダNSX-GT | 266.667 |
11 | 14 | ENEOS X PRIME GR Supra | トヨタGRスープラ GT500 | 265.356 |
12 | 19 | WedsSport ADVAN GR Supra | トヨタGRスープラ GT500 | 258.993 |
※同率はカーナンバー順