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MotoGP ニュース

投稿日: 2018.11.07 18:50
更新日: 2018.11.07 20:59

JSB1000最終戦でヤマハに一矢報いたホンダ。2019年シーズンは雪辱を果たせるか/全日本ロード

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MotoGP | JSB1000最終戦でヤマハに一矢報いたホンダ。2019年シーズンは雪辱を果たせるか/全日本ロード

 全日本ロード最終戦鈴鹿大会JSB1000クラス・レース1でTeam HRCの高橋巧が挙げた1勝。今年、ファクトリー体制を採ったホンダにとって、チャンピオンを獲り逃したという意味では遅きに失した、たったひとつの勝利だった。だが、YAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行に一矢報いることができ、来季に向けて重要な1勝でもあった。最終戦を終えたTeam HRCの高橋巧と宇川徹監督に聞く。

「今朝、外を見たら雨が降っていて……。今年最後のチャンスをくれたのかなって」。決勝レース1で優勝した高橋巧は、レース後の記者会見でそう言った。クールな彼らしく、表情は変えない。「次も勝つ」といった大きなことも言わない。だが、「朝のフリー走行から(スロットル)全開で、レース中もスタートしてから100%で飛ばしました」と、胸の内に熱いものがあったことを明かした。

 高橋は2017年の全日本ロードJSB1000クラスのチャンピオンだ。9年目にしてようやくもぎ獲った悲願のJSB1000クラスのタイトルだったはずだが、喜びに浸ることはなかった。全9レース中、高橋は2勝。一方、最大のライバルである中須賀は3度のリタイアが響きランキングこそ6位に沈んだものの、5勝を挙げていたのだ。「完敗です」と高橋。王者になった歓喜より、反省の方がはるかに大きいシーズンだった。

 2018年はゼッケン1をホンダCBR1000RRWに掲げ、10年ぶりのファクトリー体制でシーズンに臨んだ。開幕前、「これまでの自分が積み重ねてきたものを信じて、変えるべきところは変えて、ライバルを負かしたい」と語った。“ライバル”とは、もちろん中須賀のことである。だが、中須賀はあまりにも強かった。最終戦までに開催された決勝9レース中、8勝を挙げたのである。2位が5回の高橋は、勝つことが義務付けられたファクトリーチームにあって、まったく太刀打ちできなかったと言っていい。

 それでも、最終戦に臨む高橋は、いつもの高橋であり続けた。予選では中須賀とともに2分4秒台の自己ベストタイムをマークしながらも、決勝に向けては「大きいことは言いたくない」とあくまでもクール。さりげなく「今年1番の勝負を仕掛けられると思う」とだけ語り、自信を窺わせた。そして、それは現実となった。


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