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MotoGP ニュース

投稿日: 2020.07.22 20:21
更新日: 2020.07.22 20:22

MotoGP:ほぼ“真夏”の路面温度を記録した第2戦スペインGP。上位ライダーもグリップに苦戦「タイヤがすぐにダメになった」

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MotoGP | MotoGP:ほぼ“真夏”の路面温度を記録した第2戦スペインGP。上位ライダーもグリップに苦戦「タイヤがすぐにダメになった」

 7月17~19日にヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトでMotoGP第2戦スペインGPが開催された。本来、第5戦として5月1~3日と2カ月半前に行われる予定だったスペインGPは新型コロナウイルスのパンデミックによりスケジュールが変更されている。

 開幕戦カタールGPではMotoGPクラスが中止されたため、ようやく初戦を迎えた最高峰クラスだったが、決勝レースを振り返ったほとんどのライダーはタイヤグリップの低下についてコメントした。これは7月開催となったスペインGPの気温、路面温度が例年より高かったことが原因であるのかもしれない。

 昨年の5月3~5日に行われたスペインGPでの決勝の気温は21度、路面温度が42度だった。週末で一番温度が高くなったのはFP2の気温25度で、路面温度は46度だ。

 さらに2018年5月4~6日に開催されたスペインGPの決勝データを見ると、気温25度、路面温度40度。レースウイークでは予選Q2が気温こそ24度と下回ったが路面温度は44度を記録した。ヘレスの過去5年間のデータを遡ってもほぼ同様の気温と路面温度が記録されていた。

2020MotoGP第2戦スペインGP:ポル・エスパルガロ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)
2020MotoGP第2戦スペインGP:ポル・エスパルガロ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)

 そんななか、今年のスペインGPの決勝では気温が32度、路面温度は53度をマーク。一番温度が高くなった予選では気温33度、路面温度54度と例年より10度近く上回っていることがわかる。

 決勝レースではヤマハファクトリーのふたりは両側ソフトタイヤを履いたが、それ以外のライダーはフロントにハード、リヤにソフトを選択した。

 バレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は、技術的な問題でリタイアしたものの「気温が高くリヤタイヤを消耗して正しく機能させることができなかった。数周経つとグリップが低下してリヤタイヤには問題があった」とタイヤについて言及。

 アプリリアのブラッドリー・スミスは「スリップストリームに入るとタイヤの温度と空気圧はチャートから外れ、まったくグリップしなかった」とコメント。KTMのポル・エスパルガロもスリップストリームにつくと「いくつかのコーナーでフロントタイヤの温度がかなり高くなった」という。

 上位を走り初優勝を飾ったファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)でさえ「グリップがほとんどなく、タイヤがすぐにダメになった」とレースを振り返っている。

2020MotoGP第2戦スペインGP:ファビオ・クアルタラロとマルク・マルケスのバトル
2020MotoGP第2戦スペインGP:ファビオ・クアルタラロとマルク・マルケスのバトル

 タイヤがグリップしなくなった原因は路面温度だけだろうか。タイヤにもフォーカスを当ててみるが、最高峰クラスのオフィシャルタイヤサプライヤーを務めているミシュランタイヤは2020年シーズンに新しいスリックタイヤを開発している。主にリヤタイヤは大きくリニューアルして、プレシーズンテストからライダーがテストを行った。


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