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MotoGP ニュース

投稿日: 2022.12.28 06:15
更新日: 2023.01.05 22:46

ヨシムラSERT Motul、ライダー3名を発表。エティエンヌ・マッソンが復帰、鈴鹿8耐は「日本人の起用も検討」/2023EWC

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MotoGP | ヨシムラSERT Motul、ライダー3名を発表。エティエンヌ・マッソンが復帰、鈴鹿8耐は「日本人の起用も検討」/2023EWC

 12月27日、FIM世界耐久選手権(EWC)に2023年も参戦することを先日表明したヨシムラSERT Motulは、ライダーラインアップを発表した。

 ヨシムラSERT Motulは、日本のヨシムラとフランスのSERT(Suzuki Endurance Racing Team)による合同チームで、スズキのファクトリーチームとして立ち上げられ、2021年からEWCに参戦している。

 チャンピオンに輝いた初年度は、2020年までSERTで戦っていたグレッグ・ブラック、チャビエル・シメオンを継続起用。スズキのテストライダーをしていたシルバン・ギュントーリを新たに擁して、渡辺一樹は開発ライダー&第4ライダーとして帯同していた。

ポールポジションを獲得したヨシムラSERT Motul/2021EWC第3戦ボルドール24時間
ポールポジションを獲得したヨシムラSERT Motul/2021EWC第3戦ボルドール24時間

 2022年もライダーラインアップの変更はなかったが、シメオンが第4戦ボルドール24時間の前に引退を発表し、第4ライダーとしてクリスチャン・イドンがエントリー。また、渡辺は鈴鹿8耐とボルドール24時間でレギュラーライダーとして戦い、ランキング2位を獲得した。

 しかし、2022年7月にスズキ株式会社がMotoGPとEWCのワークス参戦を2022年シーズンをもって終了することを発表。ヨシムラSERT Motulの2023年の活動が不透明となっていたが、12月16日にスズキの支援を受ける形で引き続き参戦することを表明した。

 そんななか、シメオンの引退表明に続き、同12月27日にはヨシムラジャパンが渡辺と2022年限りで契約を終了すると明かす。2023年のライダーラインアップが変わることが決定したが、同時にブラック、ギュントーリ、エティエンヌ・マッソンを起用することを発表した。

 ブラック、ギュントーリは継続参戦となるが、マッソンは2020年までSERT、2021年にERC Endurance-Ducati、2022年はWebike SRC Kawasaki Franceから参戦していたライダーで、スズキに戻ってくることになる。スズキGSX-R1000Rを駆った経験はあるが、ブリヂストンタイヤとのパッケージは初めてだ。

2022EWC:エティエンヌ・マッソン(Webike SRC Kawasaki France)
2022EWC:エティエンヌ・マッソン(Webike SRC Kawasaki France)

 また、加藤陽平氏は「異なったスキルが望まれる鈴鹿8耐には日本人ライダーの起用も検討しております」とコメントしており、24時間レース以外でのラインアップも楽しみなところだ。

 チームマネージャーのダミアン・ソルニエ氏、チームディレクターの加藤陽平氏も継続となり、ゼッケン12を掲げるブリヂストンを履いたスズキGSX-R1000Rでタイトル奪還を目指すことに決まった。

タイトルを獲得したヨシムラSERT Motul/2021EWC第4戦モスト6時間
タイトルを獲得したヨシムラSERT Motul/2021EWC第4戦モスト6時間

■グレッグ・ブラック
「2023年も引き続きヨシムラSERT Motulからの世界耐久選手権参戦が叶い、大変嬉しいよ。チームは皆が今までの戦いの中で経験と実績を残してきているので、新たな歴史の1ページを一緒に作っていけることを楽しみにしている」

「我々の最大の目標はEWCのタイトルを取り戻すことだが、2022年に惜しくもチャンピオンを逃した経験から、より強い決意をもってレースに臨むことができるだろう。また、スズキを応援してくれる多くのファンのために、スズキの代表として世界戦の舞台で活躍できることをとても嬉しく思っている」

■シルバン・ギュントーリ
「2021年と2022年の世界耐久選手権で共に戦ってきたチーム『ヨシムラSERT Motul』で引き続きチャレンジを続けられることをとても嬉しく、楽しみにしている。2023年の継続は自分のライダーキャリアにとっても嬉しいニュースだし、この仲間と一緒に挑戦し続けられることを誇りに思っている」

「2023年シーズンは全戦優勝を目標に戦い、再びヨシムラSERT Motulでチャンピオンゼッケン『1番』の奪還をしたいと思う。シーズンスタートはもうすぐだ! このチームで、チームメイトとスズキGSX-R1000Rと共にル・マン24時間の戦いに挑むのが今から待ち遠しいよ」

■エティエンヌ・マッソン
「2年のブランクを経て、またスズキファミリーに戻ってくることができ、更にはヨシムラSERT Motulから世界耐久選手権に参戦できる事になり、本当に嬉しく思っている。古巣と言っても良いこのチームのメンバーは、フランス人だけでなく日本人も良く知っており、また皆と一緒に戦うのが楽しみで、自分を信頼してくれたヨシムラSERT Motulに感謝している」

「チームメイトのふたりはEWCライダーの中でトップクラスであり、僕たちはシリーズ戦で常に優勝候補の筆頭になれると確信している。自分はGSX-R1000Rのライディング経験は豊富だが、ブリヂストンタイヤとのパッケージは今回が初めてになる。過去2年、このマシンの活躍は常に見ていたので今から走行が楽しみで仕方ないし、初戦のル・マン24時間に向けてしっかり準備をしていくよ」

■加藤陽平(チームディレクター)
「先日行ったチームの2023年EWCへの参戦発表に続く、ライダーラインナップの発表に非常に心が弾んでおります。ライダーキャプテンであるGregg Blackは2023年もチームのまとめ役として、そして力強い走りを魅せてくれるライダーとして継続起用となりました。同じく継続のSylvain Guintoliは様々な経験からチームの屋台骨として期待しており、安定したパフォーマンスで貢献してくれるでしょう」

「そして新メンバーではありながらスタッフもライダーも慣れ親しんだEtienne Massonを再びスズキチームへ迎え入れることができ、非常に嬉しく感じております。この3名は誰をとっても経験豊富な上、スキルに富んだライダーであり、ヨシムラSERT Motulをより強く、これまで以上の高みへレベルアップさせていく期待をしております」

「欧州の24時間レースに対し、異なったスキルが望まれる鈴鹿8耐には日本人ライダーの起用も検討しておりますが、この3名をシリーズの軸として、3つの24時間耐久レース全てにおいて勝利を目指して参ります。2023年はチャンピオンタイトル奪還に狙いを定めて戦いますので、引き続きチームの応援を宜しくお願いします」

ヨシムラSERT Motul/2022EWC第4戦ボルドール24時間
ヨシムラSERT Motul/2022EWC第4戦ボルドール24時間


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