2月10〜12日、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットでMotoGPセパン公式テストが行われ、スズキからホンダに移籍したアレックス・リンス（LCRホンダ・カストロール）は3日間に計149ラップをこなして総合19位で終えた。
リンスは、2014年のMoto3クラスでホンダのマシンを駆って以来9年ぶりのホンダとなるが、MotoGPクラスでは初となる。スズキからMotoGPを戦っていたが、2023年シーズンからLCRホンダ・カストロールに移籍となったリンスは、初日はホンダRC213Vの乗り換え作業を主に行った。3日間で最多の66ラップを消化して、1分55秒963の18位で終えている。
2日目にはドライとウエットのミックスコンディションのなかテストが行われたこともあり、この日は28ラップのみとなった。最終日の3日目は終了1時間前に雨が降り出したものの、ほとんどがドライコンディションで行われた。リンスはセッション中にスプリントのシミュレーションとして連続10ラップをアタックしていた。この日は55周回をこなして、自己ベストは1分58秒932をマークして、テストを終えている。
今回のテストでは仕様が異なる2023年型マシン各2台が支給されていた。リンスは、2022年の11月にスペインのリカルド・トルモ・サーキットで行われたバレンシア公式テスト時と、今回のテストでのRC213Vを比較すると、さまざまな改善点があったことを実感していたようだ。
この3日間のテストを通して、コーナリングスピードを向上させたが、トラクションとエッジグリップ、そしてブレーキングの安定性を強化することが今後の課題だったようだ。今後は3月11〜12日に、ポルトガルのアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベに場所を移して公式テストが行われる。リンスとHRCはそこでさらなるテストを行い、RC213Vのセットアップを煮詰めていくことになる。
■LCRホンダ・カストロール
アレックス・リンス（総合19位）
「雨で計画が狂ってしまったが、全体的には満足している。2日目は雨のために思ったほど周回をすることができなかったけど、3日目はより多くの周回をこなすことができた。このバイクに乗るのは3回目なので、今回はいくつかの部品をテストし、レースシミュレーションも行った上で、興味深い発見があったんだ」
「マシンはいいところもあるし、改善すべき点もあるが、フィーリングは良好。レースシミュレーションの後、電子制御のセッティングをいくつか試してみた。バイクのベースはまだ明確になっていないが、懸命に取り組んでいる。この結果、マシンに自信を持てるようになったよ」
「ホンダのライダー4人からも同じような意見を聞いているので、ポルティマオでいろいろなことを試したいと思う。まだやるべきことはたくさんあるので、次のポルティマオで引き続き取り組むよ」
