9月23〜24日の2日間、宮城県のスポーツランドSUGOでスーパーフォーミュラ第6戦の併催レースとして、全日本F3選手権の第9ラウンドが開催される。いよいよ2017年の最終ラウンドとなるが、今季のチャンピオン争いは高星明誠(B-MAX NDDP F3)と坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM’S F317)のふたりに絞られている。
若手の登竜門として、これまでも国内外のトップドライバーたちを輩出している全日本F3。その39代目のチャンピオンに輝くのはいったいどちらなのか……!? 第9ラウンドはふたりのタイトル争いの決着の場となる。
今季の全日本F3は、シーズン序盤は高星が開幕ラウンドを制すると、岡山、鈴鹿、富士、そして第8戦の岡山までで6勝をマーク。これに今季から参戦を開始したアレックス・パロウ(THREEBOND)が絡み、第9戦までで3勝と、高星とパロウによるタイトル争いが予想されるシーズンとなっていた。
しかし、風向きが大きく変わったのは第5ラウンドの鈴鹿だ。全日本F3参戦2年目だった坪井は、初年度に2戦をのぞきすべて表彰台という抜群の安定感を示しつつも、それまで自らが課題としていた優勝にはなかなか手が届かなかった。しかし、鈴鹿で待望の初優勝を飾ると、それから堰を切ったかのように勝ちまくった。
なんと坪井は、まさかのチームメイト同士の1コーナーでの接触となった第12戦富士をのぞき、9戦で8勝をマーク。一気にパロウを抜き去り、高星のタイトル争いの相手に躍り出たのだ。第5ラウンドの鈴鹿の時点で高星は「トムスが速くなった」と明確に感じており、坪井の僚友である宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM’S F314)もパロウとともに高星にとっては“やっかいな相手”となっている。