富士スピードウェイが舞台のスーパー耐久シリーズ第4戦「SUPER TEC」は、9月3~4日に9時間レースとして開催される。一昨年は7時間、昨年は8時間だったことから、「1年ごと1時間ずつ増やしていって、15年後には24時間レースになっているんじゃないか」という噂もある。いずれにせよシリーズ最長のレースであり、近年では未知の領域に突入することによって、これまでのレース以上に過酷になるのは必至だ。
■早くもチャンピオン獲得の可能性が
今年のスーパー耐久シリーズは、全6戦で争われる。次戦の富士で早くもチャンピオン決定の可能性が出てきたクラスがある。それがST-3クラスだ。
開幕から土つかずの快進撃が続く、38号車MUTA Racing TWS IS350の堀田誠/阪口良平組が今回も勝った上で、ランキング2位の15号車岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34の長島正明/田中徹/田中哲也/山崎学組が4位以下、そしてランキング3位の62号車DENSO Le Beausset RC350の嵯峨宏紀/中山雄一/山下健太/平木湧也組が3位以下であれば、ラスト2戦を待たずしてクラスチャンピオン決定となる。
38号車堀田組は今回Cドライバーに、スーパーフォーミュラで初優勝を飾ったばかりの関口雄飛を加えて、まさに勝つ気満々。少なくとも守りのレースとすることはないだろう。あとはライバルの順位次第ということになるが、15号車長島組、62号車嵯峨組ともに前回の鈴鹿で表彰台に上がれていないのが気になるところ。前戦の鈴鹿から2カ月ほどのインターバルがあっただけに、形勢に変化もありそうだ。
このST-3クラスにはもうひとつ話題があり、加納政樹/本山哲/安田裕信組がフェアレディZでスポット参戦する。しかも、35号車SKT team motoyamaはテクノファーストのメンテナンスで、実績豊富な車両。スポット参戦だけにプレッシャーなく挑んでくる本山たちを、脅威に感じているチームは少なくない。ちなみに本山がスーパー耐久に出るのは、2007年の十勝24時間以来となる。
ST-1クラスにもチャンピオン獲得の可能性があり、777号車D’station Porsche 991の星野敏/荒聖治/星野辰也/リー・ジョンウ組が勝ち、51号車DIAMANGO BMW Z4の細川慎弥/石原将光/池田大祐/余郷敦組がリタイアすると決定する。