更新日: 2023.05.20 13:43
今年も開催迫る『富士SUPER TEC 24時間』。ニッサンZにシビックCNF……カテゴリー別の注目マシンを紹介
5月26~28日に静岡県の富士スピードウェイで開催される2023年スーパー耐久シリーズの第2戦『NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース』が迫ってきた。レースを前にした4月28日には、舞台となる富士スピードウェイでは2度目の公式テストが行われ、8クラス44台のマシンが参加した。今回はテストに参加したチームを含めて、2023年の富士24時間に参戦する注目チームやマシンを紹介したい。
■総合優勝を争うST-Xは新規チーム躍進の予感
富士24時間を前にした4月28日、レースの舞台となる富士スピードウェイでは2度目の公式テストが行われ、FIA-GT3マシンが総合優勝を賭けてエントリーするST-Xクラスには3台が参加した。そのなかで総合トップタイムをマークしたのは中升 ROOKIE AMG GT3だった。
今季からメルセデスAMG-GT3でST-Xへの参戦を開始した中升 ROOKIE Racingは、第1戦鈴鹿では序盤から上位争いを繰り広げるもののギヤ系のトラブルが出てしまい戦線離脱、クラス7位に終わっている。しかし新規チームとはいえ、トップ争いができることは証明済み。チームも富士24時間の「勝ち」を狙っており、注目チームなのは間違いないだろう。
一方でセッション2および夜間練習走行でトップタイムを記録したDAISHIN MPRacing GT-R GT3も、過去の実績から考えると優勝候補に挙がる存在だ。さらに今季は、その車名のとおりDAISHINとMP Racingがコラボレーションしているということでチーム体制も十分。エースの藤波清斗も「“富士24時間ウイナー”という称号はシリーズチャンピオンよりも大きい」と意気込む。
そしてもう一台のニッサンGT-RニスモGT3であり、2022年の富士24時間で総合優勝を飾ったHELM MOTORSPORTS GTR GT3は、今回のテストには参加していないものの、チームのSNSではレースに向けて準備を進めていることが伺えるため、今年も優勝争いに絡んでくるはず。さらにテストに参加したDENSO LEXUS RC F GT3も、レギュラードライバーの永井秀貴/嵯峨宏紀/小高一斗が積極的に走行しており、こちらも要注目な存在だ。
■“最激戦区”ST-Zは優勝候補多数
GT4規格車両で争われるST-Zクラスは、車両の性能調整と参戦ドライバーのレベルが高さから、今季のスーパー耐久シリーズになかで「もっとも競争が激しい」との声が多くのチームから聞かれる。そんななか公式テストではトヨタGRスープラGT4を使用するシェイドレーシング GR SUPRA GT4 EVOが2番手を1.630秒引き離して総合トップタイムをマークした。
2番手につけたのはポルシェ・ケイマンGT4RSを使用するBRP★SUNRISE-Blvd718GT4RSとなり、富士24時間では第1戦でも優勝争いを繰り広げたトヨタGRスープラとポルシェ・ケイマンの争いになりそうだ。
また、今季からデリバリーが開始されたニッサンZ GT4については、戦闘力に関してまだ課題になっている部分もあり、さらに実戦は富士24時間が2戦目となる。セッティングもまだこれから煮詰めていくマシンということで、今年の富士24時間は少々厳しいレースになるかもしれない。
さらにST-Zでは、Porsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS CSのゲストドライバーとして本山哲とジュリアーノ・アレジの起用が予定されているほか、テストに参加したBRP★SUNRISE-Blvd718GT4RSの猪爪杏奈とHIROBON、raffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4の柳田真孝、埼玉トヨペット GB GR Supra GT4の野中誠太など、“助っ人”ドライバーの活躍も楽しみな部分だ。