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F1 ニュース

投稿日: 2018.05.19 10:00
更新日: 2018.05.18 18:04

【あなたは何しに?】2018年のスペインGPは、昨年の泣き虫少年をVIPとしてご招待

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F1 | 【あなたは何しに?】2018年のスペインGPは、昨年の泣き虫少年をVIPとしてご招待

 F1シーズンを転戦していると、いろいろな人との出会いがある。そんな人たちに、「あなたは何しに?」を尋ねる連載企画。今回は昨年のスペインGPで一躍有名になったフランス人の少年だ。

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 F1グランプリ期間中のサーキットには、『パドッククラブ』というVIP客向けの社交場がある。駐車場から専用の車で送迎され、豪華な食事やピットウォークなど、贅沢なサービスが楽しめる。

 だが、パドッククラブというのは、週末1人50万円以上という価格でチケットが売り出されている有料の社交場。しかも、パドッククラブという名前がつけられているが、本当のパドックには原則、入場することができない。

 これに対して、『VIPパス』と呼ばれるパスがあり、こちらはパドックに入場できるだけでなく、お金がいっさいかからない。なぜなら、このパスは各チームがゲストをサーキットに招待するために保持しているものだからだ。その枚数はチームによって異なるが、トップチームや伝統あるチームは必然的に多くなる。

 そして、多くのVIPが訪れるヨーロッパラウンドでは、パスを持ったチームゲストを見かけることが多くなる。チームが招待するゲストは、主に地元の要人、セレブ、スポンサー、そしてビジネスパートナー。チームのファクトリーがあるヨーロッパラウンド初戦のスペインGPでは、多くのゲストがパドックに招待されていた。

 彼らはパドッククラブに入場することはできないが、モーターホームで食事をしたり、そこでドライバーと出会うことができる。さらにチームの許可が下りれば、ガレージの中に入ることもできる。

 スペインGPのレッドブルのエナジーステーションの2階の一角が、マックス・フェルスタッペンの予選後の記者会見場として使用されていたのだが、その隣のテーブルではトロロッソのドライバー2人がゲストと記念撮影するサービスを行っていた。

手提げ袋の中にはポストカードとキャップが入っていて、どちらにもドライバーから生サインをもらっていた

 昨年キミ・ライコネンがクラッシュして泣きじゃくっていたフランス人の子供、トマ・ダネルくん(7歳)とその両親が首からぶら下げていたパスが、チーム(フェラーリ)が用意したVIPパスだった。

 じつはそのダネルくんは両親とともに、スペインGPのパドックを訪れていた。今年、彼らを招待したのはなんとカタロニア・サーキットだった。2年連続でF1のパドックに入るなんて、最高にラッキーな家族。

 ただし、応援するライコネンは昨年に続いて、今年もリタイアというアンラッキーな結果に終わった。レース前、お父さんのジョルダンさんは「息子は今年、レースでライコネンがリタイアしても絶対に泣かない」と言っていたが、果たしてどうだったのか? レース後、会う機会がなかった。


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