メキシコからのフライトが悪天候で遅れたため、本来なら木曜会見に最初に登場するはずだったバルテリ・ボッタス(メルセデス)は最終組に。代わりにルイス・ハミルトン(メルセデス)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)のチャンピオンコンビがトップバッターを務めた。F1第19戦ブラジルGPの抱負を訊かれたハミルトンは、「厳しい週末になるだろうね」という認識を示した。
──メキシコでのレッドブル・ホンダは非常に強力でした。今週末はどんな展開を予想していますか。
ハミルトン:先週の彼らの速さは、あなたの言う「非常に強力」という表現がぴったりだった。そしてブラジルでは2年前も彼らはとても速かった。でも僕らは、できることをしっかりこなすだけだ。厳しい週末になるだろうけどね。
──これまでスプリントレースが行われたシルバーストン、モンツァに比べると、ここはオーバーテイクが容易なのでは?
ハミルトン:どうだろう。確かにとても長いストレートからのフルブレーキングは、オーバーテイクの大きなチャンスだ。でもあのフルブレーキングは、同時にすごく難易度が高い。すごくミスしやすいし、全22戦のなかでも屈指の難しさだと思うよ。
実際にブラジルGPが始まってみると、「厳しい週末」というハミルトンの予想は、少なくともコース上ではいい方向に外れて、予選最速タイムを叩き出した。しかしリヤウィングのDRS違反で、失格の裁定を受けてしまう。
一方のアロンソは、シルバーストン、モンツァのスプリント予選フォーマットでは、いずれも抜きにくいサーキットだったにもかかわらず、素晴らしいオーバーテイクを披露して順位を上げている。
──パドックではあなたを『キング・オブ・スプリント』と呼んでます。
アロンソ:確かに過去2戦ではいい結果を出せたけど、ここもそうなるかはわからない。FP1でどこまで車を仕上げられるか、あとは幸運をどれだけ呼び寄せられるかだね。シルバーストンでのペレス、モンツァでのガスリーがそうだったけど、スプリント予選でつまずくと、決勝レースでのリカバリーがとても難しくなってしまう。
──そのガスリーのいるアルファタウリ・ホンダとは、選手権で同点に並ばれました。
アロンソ:僕らは優勝も表彰台も争っていないけど、でもこんなふうに他チームと接戦を演じているのはすごく楽しいね。最終戦のアブダビまで、1ポイントをかけた戦いが続くと思うよ。
──残りの4レースでどちらを運転してもいいと言われたら、メルセデスとレッドブル・ホンダ、どちらを選びますか?
アロンソ:どうだろう。レースごとに力関係が変わってるしね。難しいなあ。
──それでもあえて選ぶとしたら?
アロンソ:アルピーヌだよ(笑)。