【動画】2023年の激闘を7分で振り返る。演出も“粋”なDTM総集編ミニ・ムービーが公開
10月22日、ドイツ・ホッケンハイムで幕を閉じた2023年のDTMドイツ・ツーリングカー選手権。ADAC(ドイツ自動車連盟)傘下となって初めてのシーズンは、最終ラウンドまで続いたタイトル争いの末、マンタイEMAのポルシェ911 GT3 Rをドライブするトーマス・プライニングが王者に輝いた。
そんなDTMの2023シーズンを振り返る動画が、シリーズのYouTubeチャンネルで公開されている。
メインとなるシーン、その“設定”は、シーズン開幕前の公式テスト。ブリーフィングルームに集められた参戦ドライバーたちを前に、コメンテーターのデイブ・リチャードソンが闘志に火をつけるように、熱く語りかける。
「君たちは世界で一番のGTレーシングドライバーだ」
「このブリーフィングでは、今季がどれほど素晴らしいシーズンになるか、イメージして欲しい」
「サーキットで、マシンのなかにいることをイメージするんだ。ここは世界一タフなGTレースシリーズだぞ」
このブリーフィングルームのシーンに、“その後のシーズン”における名場面が呼応するようにインサートされていくという、いわば時間軸を行き来するような構成となっている。
ラストシーンでは、ブリーフィングを終えたドライバーたちが部屋を後にする。しかし、ひとりのドライバーが帽子を目深に被ったまま動かない。リチャードソンはそのドライバーに近づき、「私のブリーフィング、退屈だったかい?」と声をかける。
「夢を見ていただけだよ」
そう答えたのはもちろん、新王者・プライニング。そこに彼のタイトル獲得シーンの映像が重ねられていく──。
なお、エンドロールに添えられたNGシーン集を見る限り、“ラストシーン”はランキング2位に終わったミルコ・ボルトロッティ、同3位に終わったリカルド・フェラーの分も撮影が行われていた模様。これを“チラ見せ”することを忘れないあたりまで含め、粋な演出と言えるだろう。