2019年にFIA-F2に参戦していたファン-マヌエル・コレアは、第9戦スパ・フランコルシャンで発生した大クラッシュにより重傷を負った時の状況、そしてFIAのスタッフからのサポートがなかったことなどを明かした。
コレアとフランス人ドライバーのアントワーヌ・ユベールは、第9戦のレース1で発生した多重クラッシュの巻き添えとなった。ユベールは事故後に死亡が確認され、コレアは両足を複数箇所骨折したほか、軽度の脊椎損傷を負った。
その後肺の合併症を起こしたコレアは一度人工的な昏睡状態に置かれ、急性呼吸不全の症状からの回復を優先させたために、両足を危険な状態から救うための手術も延期された。
「事故については、僕がマシンから脱出して鎮痛剤を投与されるまでのことは覚えている」と、コレアはドイツの『RTL/n-TV』に対して語った。
「その後ベルギーの病院に搬送されて、僕は翌日まで目が覚めなかった。それから自分の足を見て、どれほどひどい状態かが分かったし、とにかく激痛に襲われていた」
「でも一番つらかったのは、アントワーヌが亡くなったと知らされたときだ」
コレアは、この事故の直後に自分はFIAから何の医療支援も受けられなかったと語り、彼の症状への対応を迫られていたリエージュの医師団に対して、FIAが専門的な医療知見をサポートできたはずだと示唆した。
「事故の翌日には全員が次のモンツァに向けて出発してしまったけれど、僕はその病院に残された。その4日後には死にかけたほどだったけれど、FIAかその関係者に面倒をみてもらうことはなかった」
「死にかけたのは、あれほどひどいクラッシュで、強いGを受けたからだ。ベルギーの病院の医師団は、あんなに強い衝撃を受けてなんとか生きている僕の状態について、どういうことだか分からなかったと思う」