5月27日(水)開催の『TCRヨーロッパ SIM Racing』第3戦ハンガロリンク・ラウンドは、BRC Racingのチームメイトであるダニエル・ナジーとマット・オモラが勝利をシェアし、ナジーはeシリーズ4勝目をマーク。アクシデント満載のレース2を制したオモラとともに、実力者ふたりのヒュンダイi30 N TCRが強さを見せた。
人気レースシムの『Assetto Corsa Competizione(アセットコルサ・コンペティツィオーネ)』を採用した同イベントは、リアルなシリーズに参戦するプジョー308TCRやルノー・メガーヌR.S.TCRなど、TCR規定ツーリングカーの主要車種を網羅するなど、実際の選手権を忠実に再現。また、レギュラー勢のほとんどが参戦する仮想空間での各イベント成績優秀者には、対応する現実のレースでもヨコハマタイヤ2セットが無償供給されるプライズが用意された。
そのeシリーズ第3戦の予選で速さを見せたのは、開幕戦ハットトリックと第2戦レース1での勝利に続き、3戦連続ポールポジションとなったナジーで、地元ハンガロリンクの地の利も活かし、レース1スタートでも僚友オモラを引き連れて悠々ホールショットを奪っていく。
しかし2番手オモラの地位は短命に終わり、前戦レッドブルリンクのレース2ウイナーであるニールス・ラングフェルド(アウディRS3 LMS/Comtoyou Racing)にドアをこじ開けられ、トラックを外れて10番手にまでポジションダウン。
このアクションで漁夫の利を得たのは、ラングフェルドのチームメイトであるジル・マグナス(アウディRS3 LMS/Comtoyou Racing)で、長らく2番手の位置をキープしていたマグナスだったが、13周レースの終盤8周目にペダルのトラブルが発生し敢えなく脱落。代わってオーレリアン・コンテ(プジョー308TCR/DG Sport Compétition)がラングフェルドを抑えて2番手を守り、開幕戦を回線トラブルで落としたコンテが初表彰台を獲得する結果となった。
続くレース2では前戦トップ12のリバースグリッド方式が採用され、ニコラス・バート(アウディRS3 LMS/Comtoyou Racing)がリバースポールに。フロントロウ2番手にはジュリアン・ブリシュ(プジョー308TCR/JSB Compétition)が並んでのレーススタート。
ここで波乱に巻き込まれたのがレース1勝者のナジーで、12番手から発進したBRC Racingのヒュンダイはテディ・クレーレ(プジョー308TCR/Team Clairet Sport)、ケビン・チェコン(アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR/Romeo Ferraris)、ジャンニ・モルビデリ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR/WestCoast Racing)らとのアクシデントに巻き込まれ、15番手にまで下がってしまう。