南半球を代表するツーリングカー選手権RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップで、来季2023年に投入される新車両規定“Gen3”に則して、新たに製作された第7世代『フォード・マスタング・スーパーカー』と『シボレー・カマロZL1スーパーカー』が、シリーズが実施するVCAT(Vehicle Control Aerodynamic Testing)と呼ばれるストレートラインでの空力計測テストを敢行。無事に5日間のプログラムを終えている。
9月14日に世界初公開された量産モデルの“第7世代”刷新に合わせ、最新フェイスを採用することがアナウンスされたGen3マスタングだが、この10月6~9日に開催されたシリーズの祭典『レプコ・バサースト1000』で世界初公開されるまでは、旧型となる“S550”のエクステリアで新規定Gen3の開発テストを続けてきた。
オーストラリア大陸を代表する“聖地”マウントパノラマのイベント会場にて、世界に先駆け「現実に存在する第7世代ベース初のレーシングカー」としてアンベイルされた同車は、バサースト終了後の11月7〜11日にかけてクイーンズランド州内陸部の都市トゥーンバに位置するウエルキャンプ空港に運び込まれ、同じく2023年にはブランド消滅で勇退するホールデンに代わり、新たに戦線投入される『シボレー・カマロZL1スーパーカー』とともに「空気力学的同等性を測定する」テストが実施された。
「このGen3規定マスタングとカマロの両プロトタイプは、今季2022年を通じて1万kmを超える大規模なテストプログラムを完了している。すでに(共通シャシーのデリバリーを受けた)各チームが独自のレースカーを構築し始めているため、クルマは現在フルタイムのドライバー全員を帯同して、いくつかの異なるサーキットや滑走路に運ばれ、走り始めているんだ」と語るのは、シリーズのモータースポーツ部門を統括するエイドリアン・バージェス。
「もちろん我々のホモロゲーション認証作業を前に、この地方での天気予報は有望に見えるし、このVCATで必要なことを達成できると確信しているよ」と、テスト前にその展望を明かしていたバージェス。