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F1ニュース

投稿日: 2012.11.04 00:00
更新日: 2018.02.16 12:33

キミ復帰後初V。アロンソ&セブ表彰台。可夢偉6位


 2012年F1第18戦アブダビGPは現地時間4日に、ヤス・マリーナ・サーキットで55周の決勝レースが行われ、ロータスのキミ・ライコネンF1復帰後初優勝を決めた。ザウバーの小林可夢偉は6位入賞を果たした。

 残り3戦と大詰めを迎えた2012年のF1。シーズン第18戦は夕刻スタートで幻想的なトワイライトレースとして知られるアブダビGPが舞台だ。
 注目は13ポイント差でタイトル争いを繰り広げる首位のセバスチャンベッテルとフェルナンドアロンソの戦い。予選ではベッテルが3位、アロンソ7位とベッテル圧倒的優位の結果となったが、予選終了後にベッテル車に燃料規定違反が発覚。失格処分で最後尾に回ったベッテルは、オーバーテイクを容易にするため、マシンに大幅なセットアップ変更を施して重要な一戦を迎えた。

 しかし、レースはふたりの予想をはるかに上回る大荒れのレースとなる。まずはスタート直後の1コーナーでマルチクラッシュが起きると、9周目にはニコ・ロズベルグがHRTと絡んで大クラッシュに見舞われた。これでセーフティカー(SC)出動となったレースは15周目に無事再開されたものの、追い上げ中のベッテルが先のSCラン中に発砲スチロール製の看板に接触。フロントウイングにダメージを負ったベッテルはイレギュラーのピットストップを強いられ再び最後尾に回った。

 すると、一度巻き起こった負の連鎖はトップ走行のハミルトンにも及び、20周目に彼のマシンはトラブルからスローダウン、リタイアへと追い込まれる。これで、上位はライコネン、フェルナンド・アロンソ、パストール・マルドナドのオーダーへと変わった。その後、中盤は若干レースも落ち着きを見せ、その間にベッテルが次々にポジションをアップしていき、2度目のピットストップを終えたベッテルは、3番手に浮上していたバトンの後ろ、4番手でレースに復帰する。

 39周目、5番手争いを繰り広げていたロメイン・グロージャンとセルジオ・ペレスが接触し、マーク・ウエーバーが巻き込まれるかたちでリタイア。この日2回目となるSCが出動したが、再開後もトップはライコネンが死守。終盤にアロンソが1秒後方まで接近するが、それでもポジションを譲らなかったライコネンが、復帰後初となるトップチェッカーを受け、2009年ベルギーGP以来となる通算19勝目、今季8人目のウイナーに輝いた。

 2位はアロンソ。残り3周でバトンを攻略したベッテルが最後尾から見事3位表彰台を獲得した。ベッテル(255p)はアロンソ(245p)に3ポイント縮められたものの、ラスト2戦を残して10ポイントのリードを保っている。

 ザウバーの小林可夢偉はスタートの混乱をうまくかわしてポイント圏内に進出すると、中盤もクレバーにレースを展開。前方を走るマシンの脱落にも助けられ、日本GP以来となる6位入賞を果たした。

■F1アブダビGP 決勝順位結果はこちら