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F1ニュース

投稿日: 2010.09.09 00:00
更新日: 2018.02.15 22:06

クラッシュゲートの影響でスタッフライセンス制が提案


 8日、パリで行われたFIA世界モータースポーツ評議会の会合で、FIA関連の世界選手権に参戦する全チームのスタッフに関しライセンス制度を導入するとの提案がなされた。

 これはチームのメンバーを優れた基準に準拠させるためのものだということで、各チームの最低6人の上級スタッフがライセンスのひとつを保持しなければならないという提案となっている。

「新たなFIA優良基準(FIA Code of Good Standing)において提示される基準に従わなければならないというシステムを導入することが目的だ」とFIAは声明の中で説明している。
「これはひとつのコンペティターあたり最低6人に適用される。ここには、チームプリンシパル、スポーティングディレクター、チームマネージャー、テクニカルディレクター、ふたりのレースエンジニア(もしくはそれに匹敵する人物)が含まれる」
「新たなメカニズムは、FIA管轄のエリアへのアクセスをコントロールするために導入される。FIA国際スポーツ法典の目的において優良な状態でない個人あるいは団体に対しては、いかなる種類のパスも発行されない。エントラントは自らのスタッフに対して責任を負うものとし、このスタッフとは、イベントへの参加に関してエントラントと直接的であれ間接的であれ関係している人物を指す」

 チームスタッフのライセンスという案は、2008年シンガポールGPでのクラッシュゲート後の問題を受けてのものだ。ネルソン・ピケJrに故意のクラッシュを命じたとして当時のルノーのボス、フラビオ・ブリアトーレとパット・シモンズに、WMSCはFIA関連イベントへの関与を禁じた。しかし後にフランスの大審裁判所は、FIAにはチームではなくチームのメンバーを罰する権限はないとして、この処罰は無効であるとの裁定を下した。この一件により、FIAは、個人に処罰を科す権利を手に入れるため、スタッフライセンス制度を制定することを検討し始めたと、autosport.comは述べている。

 この提案はFIA総会で検討される予定となっている。