ネルソン・ピケ親子が、ルノーF1の元チームボスであるフラビオ・ブリアトーレに対して、名誉棄損による損害賠償請求手続きを開始したことがわかった。
昨年夏にルノーを解雇された後、ピケJrは、2008年のシンガポールGPで、チームメイトのフェルナンド・アロンソのレースを有利にするために故意にクラッシュするようパット・シモンズとブリアトーレに指示されたと暴露した。ブリアトーレとシモンズはこの“クラッシュゲート”によりFIAから関連イベントへの関与を禁止され、F1から追放されたが、後にフランスの法廷に異議を申し立てて処分の無効を勝ち取っている。
しかし英インディペンデントは、ピケ親子がブリアトーレに対し、名誉毀損で20万ポンドの損害賠償手続きを開始したと報じている。ルノーチームは、事件が明るみに出た直後、ピケ親子はFIAに虚偽の証拠を示し、チームを脅迫したという内容のプレスリリースを発行しており、ピケ親子はこれに関して訴訟を起こした。彼らは名誉毀損裁判で有名な弁護士、ドミニク・クロスリー氏を雇ったといわれている。
「ルノーF1は、その訴えを取り下げて謝罪するようにピケが求めたにもかかわらず、これに応じなかった。そのため訴訟を起こすほかないとピケ側は考えている」とクロスリー氏はコメントしている。