更新日: 2018.02.15 18:07
スーパーGT鈴鹿テスト:初日トップは6号車SC430 各陣営にトラブル相次ぐ
スーパーGTの鈴鹿合同テストは初日午後のセッションが行われ、ニュータイヤでアタックを行った6号車SC430がこの日のトップタイムをマーク。12号車GT-Rが2番手となった。3番手には午前中トップの38号車SC430が続いている。
今回このテストには、GT500クラスが14台、GT300クラスが4台参加。500クラスは全車が初めて顔を揃えただけでなく、ニスモはさらにテスト車1台を持ち込み、走行を行った。この日産陣営は、23号車に加えて、今回12号車、24号車も3.4リッターのニューエンジンを搭載している。
初日となった16日は寒さのため、多くのチームはタイヤウォーマーを使用していた。そんな中、GTテストに先立つ走行会に参加したマシンの回収で、当初の予定よりは6分遅れで各マシンがコースへと入って行く。しかし、開始から約15分という所で、この日最初の赤旗が提示される。冷えたタイヤでスピンしてしまった24号車GT-Rが最終コーナー立ち上がりでスピンアウトし、グラベル上に止まってしまったため。このマシンの回収が終わると、いよいよ各チームともに本格的に走行を開始。タイヤテストやマシンのセットアップなどを精力的に行った。
その後、セッションが残り30分あまりとなった11時35分、32号車HSV-010 GTがシケインをオーバーランする形でストップ。これは「エンジンが突然止まった」ため。このマシンを回収するため、2回目の赤旗が提示される。ガレージに戻された32号車は、インターバルの時間を使ってエンジンストップの原因を探っていた。また、セッションが残り2分となったところでは、安田裕信に交代したばかりの24号車GT-Rが東コースのショートカットでストップ。こちらのマシンには、駆動系トラブルが発生した。
一方、このセッション終盤に入って、タイムを伸ばしてきたのは38号車。まだ路面も出来上がっていない状況ながら、立川祐路が1分53秒032をマークし、午前中のトップタイムを奪っている。これに続いたのは6号車。前回のテストではTRDのテスト車として使用されていたこのマシンは、今回からチーム・ルマンが走らせている。ちなみに、今回のテストにはビヨン・ビルドハイムが参加。最後までシートが確定していなかった伊藤大輔のチームメイトとして、残留が確定的となった模様だ。
また、GT300では紫電がトップ。今年、加藤寛規とコンビを組む濱口弘も初めてステアリングを握った。セッションの終盤には濱口がスプーンでコースアウトし、グラベルにストップする場面もあったが、マシンに大きなダメージはなかった。これに続いたのはJIM GAINERで、今回はアジアン・ル・マンに持ち込んだFIA GT仕様ではなく、昨年シリーズに参加していた日本仕様での走行となった。JLOCは、この日午前中にピットにマシンを持ち込んだため、午前中のセッションでは走行していない。
午後のセッションが開始されたのは、やはり走行会のスケジュールの遅れから、予定より5分遅れの午後2時05分。このセッションでは、一度も赤旗が提示されることなく各チームともにテストを行った。
その中で、トラブルに見舞われたのはニスモの2台。テスト車の230号車はサスペンション、23号車は駆動系にトラブルを抱え、セッション中盤からは2台揃って修復作業に入る。また、午前中にエンジンストップし原因究明していた32号車も、修復にはかなりの時間を要し、走行を開始したのは残り時間が1時間を切ってからとなった。
さらに、レクサス勢でもセッション終盤になって、1号車にエンジンの電気系トラブルが発生。1号車は最後にニュータイヤでタイムアタックする予定だったが、トラブルシューティングをしていた間に時間が足りなくなり、アタックすることができなかった。一方、このセッションでトップタイムをマークしたのは、序盤から中盤にかけてニュータイヤを投入した6号車SC430。やはり中盤までにニュータイヤを投入した12号車GT-R、38号車SC430と続く。以下1号車GT-R、セッション中盤過ぎまでハードタイヤで連続走行し、最後にニュータイヤを投入した35号車SC430、18号車HSV-010という結果になった。
GT300クラスは、午後に入っても紫電がトップタイムをマーク。これにJIM GAINERと続く。午前中走行しなかったJLOCのランボルギーニ・ガイヤルドは87号車に井入宏之、88号車に坂本祐也が搭乗。ル・マン仕様のムルシェラゴは山西康司がステアリングを握った。ガイヤルドは、坂本がジム・ゲイナーに迫るタイムをマーク。以下、セッション開始から約1時間というところでようやく走り始めた山西の69号車ムルシェラゴ、井入の87号車ガイヤルドと続いている。
Pos | No | Class | Team | Driver | Time | Lapsn |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | GT500 | LEXUS TEAM LeMans ENEOS | 伊藤大輔 | 1'52"048 | 47n |
2 | 12 | GT500 | TEAM IMPUL | 松田次生/R.クインタレッリ | 1'52"558 | 50n |
3 | 38 | GT500 | LEXUS TEAM ZENT CERUMO | 立川祐路/R.ライアン | 1'52"683 | 38n |
4 | 1 | GT500 | LEXUS TEAM PETRONAS TOMS | 脇阪寿一/A.ロッテラー | 1'52"732 | 26n |
5 | 35 | GT500 | LEXUS TEAM KRAFT | 石浦宏明/大嶋和也 | 1'52"746 | 38n |
6 | 18 | GT500 | DOME RACING TEAM | 小暮卓史/L.デュバル | 1'52"838 | 40n |
7 | 24 | GT500 | KONDO RACING | J-P.デ・オリベイラ/安田裕信 | 1'52"893 | 31n |
8 | 230 | GT500 | NISMO | 230 | 1'53"224 | 10n |
9 | 23 | GT500 | NISMO | 本山哲/B.トレルイエ | 1'53"385 | 18n |
10 | 100 | GT500 | TEAM KUNIMITSU | 伊沢拓也/山本尚貴 | 1'53"501 | 42n |
11 | 17 | GT500 | KEIHIN REAL RACING | 金石年弘/塚越広大 | 1'53"580 | 42n |
12 | 8 | GT500 | AUTOBACS RACING TEAM AGURI | R.ファーマン/井出有治 | 1'53"724 | 39n |
13 | 39 | GT500 | LEXUS TEAM SARD | A.クート/平手晃平 | 1'54"168 | 40n |
14 | 32 | GT500 | NAKAJIMA RACING | 道上龍/中山友貴 | 1'55"421 | 13n |
15 | 2 | GT300 | ホンダカーズ東海 | -/- | 2'05"226 | 48n |
16 | 11 | GT300 | JIMGAINER DUNLOP F430 | 田中哲也/平中克幸 | 2'07"205 | 46n |
17 | 88 | GT300 | JLOC | -/- | 2'07"852 | 29n |
18 | 69 | GT300 | JLOC | -/- | 2'10"131 | 11n |
19 | 87 | GT300 | JLOC | -/- | 2'10"536 | 13 |