チーム側がオーストラリアGPのボイコットを警告、エクレストンに撃退される

　バーニー・エクレストンは、マクラーレン・メルセデスとルノーに09年F1オーストラリアGPをボイコットする用意があると警告されたと明かした。

　現在フォーミュラワン・チームズ・アソシエーション(FOTA) とF1の商業権を有するフォーミュラワン・マネージメント(FOM)との間で、チームへの分配金の額をめぐり、論争が生じている。これに関連して、多数のチームがオーストラリアGPのボイコットを検討していたというのだ。
　英ザ・タイムス紙によると、ルノーF1のマネージングディレクターであるフラビオ・ブリアトーレとマクラーレンのチェアマンであるロン・デニスが、FOMのボス、エクレストンのオフィスを訪れ、分配金を増やさなければオーストラリアへのチャーター便にマシンを乗せないと言い、他のチームもこれに従うだろうと述べたのだという。
　以前より、全チームが新コンコルド協定にサインするまでは分配金の増額には応じないとしてきたエクレストンは、この脅しに対し、すぐさま彼らしいやり方で対抗した。

「フラビオは“我々のマシンは飛行機に乗せない。メルボルンには行かない”と言った」というエクレストンの発言がザ・タイムス紙で報じられている。
「彼が――フラビオのことだが――最初に始め、ロン・デニスが加勢した」
「私はフライト担当に飛行機をキャンセルするよう指示するために電話を取り上げた。彼らは“FOTAのメンバー全員が行かないぞ。誰も行かないぞ”と言っていた。だから私は、飛行機をキャンセルした方がいいな、と言ったのだ。チャーターにも大金がかかるが、キャンセルするのにも同じぐらいかかるからね」

　この話し合いにはTMG社長でありFOTA副会長のジョン・ハウエットも同席していたが、エクレストンが言うには、ハウエットは“ほぼ一貫して困惑して座っていた”という。

　結局はすでに全10チームがメルボルン入りしており、大事には至らなかったわけだが、エクレストンは、もしチーム側が今後彼を相手にゲームをしようとしたら、思い知らせてやるとほのめかしている。
「ここにやってきて私の頭に銃を突きつけるなら、彼らは確実に引き金を引いた方がいい」とエクレストン。
「ちゃんと弾丸も込めておくことだな。もしやり損なったら、そのときは気をつけた方がいい」