フェラーリのチーフデザイナー、ニコラス・トンバジスは、使用する風洞を現在のトヨタの施設から自社の施設へと変更することが2014年型マシンの開発作業に影響する可能性があると認めた。
フェラーリは近年風洞の問題によってマシン開発を思うように進められずにいたため、自社風洞の作業を停止して問題解決にあたり、2013年型マシンの風洞作業はすべてケルンのトヨタの施設で行うことを決めた。
現在2014年型マシンの空力面の作業もトヨタの風洞で行われているものの、フェラーリの風洞のアップグレードが完了した後はマラネロで作業が行われることになる。アップグレードが終了するのは今年10月ぐらいになる予定だ。
風洞の変更は2014年型マシンの開発に影響すると思うかという質問に対し、トンバジスはその危険があると認めた。
「風洞に関するどのような変更であっても、それに伴うリスクがある」とトンバジス。
「理想は、すでに風洞のアップグレードが終わっており、アップグレードされた自社風洞で100パーセントの自信を持って作業を行うことだった」
「(だから現在のやり方は)理想的なソリューションではない。だが、(風洞のアップグレードを)遅らせれば問題解決を先送りすることになるため、今のやり方を選ぶことに決めた」
「(風洞のアップグレードを)できるだけ早く行うことを優先させることにした」
「早ければ早いほどいい。だから2013年と2014年の(マシン開発という)プレッシャーがあるにもかかわらず、こうすることに決めた」
「我々の風洞テクノロジーはライバルたちの高い水準に比べて劣っている。この作業によって彼らのレベルに追いつくことが重要なのだ」