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F1ニュース

投稿日: 2009.06.29 00:00
更新日: 2018.02.15 13:51

モズレー「世界中から留任を求める声が相次いでいる」


 ルカ・ディ・モンテゼモロに対して、引退撤回の可能性をほのめかす書簡を送ったFIA会長マックス・モズレーが、自分の留任を要請する声が相次いでいるとして、このままでは留任せざるを得ないかもしれないと主張している。

 FIAとFOTAが和解し、FOTAがF1を離脱しないための条件の中に、モズレーが現在の任期満了を持って引退することが盛り込まれていたと見られている。しかし、フェラーリ会長でありFOTAの会長も務めるディ・モンテゼモロとFOTAの発言に激怒したモズレーは、2008年のセックススキャンダルの時と同様に、留任を求める声が多数寄せられていると主張し始めた。

「チームがPR機関と化して、私は実際はピンピンしているのに、死んで埋葬されたと主張するのは、いいことだとは思えない」とモズレーはイギリスのメール紙に対して述べた。
「私には、再選に向け立候補してほしいという要望が世界中から寄せられている」
「私は本当にそのようなことは望んでいないのだ。もう少し年をとりすぎていると思っているし、そういう意味で誰か新しい人材を起用する必要があるのは間違いない」
「しかし、もしたとえば、自動車業界やFOTAとの間に大きな対立が起こりつつあるのであれば、私は辞めない。私は自分のやるべきことをやるだろう。争いから逃げ出すのは私の性に合わないからね」
「自動車業界の人間に追放されたと言われるような形で、会長のオフィスから去りたくはない。そのような印象が完全に払拭されなければ、クラブは私が再び立候補すべきだと主張するだろう」

 モズレーは、ディ・モンテゼモロが自分を“独裁者”呼ばわりしたとして、個人的に謝罪を行うよう求めている。
「水曜に、バーニー(・エクレストン)、ルカ、私が合同記者会見を開き、正しい発言を行った。つまり、FOTAのチームは自分たちが望む契約を結び、ウイリアムズ、フォース・インディア、そして新規3チームとの協定を取り決めることを条件に、コストキャップのレベルを自分たちの間で合意する自由を獲得したこと、契約は締結されたことを発表したのだ。これに関しては一切議論すべき点はなかった」
「しかしルカは口を閉じていられなかった。イタリアのメディアに対し、“自分たちは独裁者を倒した”と発言したのだ。彼は、私が黙ってじっと決定が下されるのを待っていたと受け取られるような言い方をした。これは全く真実ではない」
「WMSCは26のメンバーから成り、そのほとんどが世界中の重要なモータースポーツクラブの会長である。彼らが合意しなければ私は何もできない。私が提案している規則は、彼らの賛成票を得ている。従って、私が独裁的な権力を行使しているなどというのはナンセンスである」

「ルカが謝罪したり、適切な形で撤回したりするとは全く期待していない。しかし一方で、モータースポーツの世界で、彼の言うことを真剣に受け取る人間などひとりもいない」
「(しかし心配しているのは)ディ・モンテゼモロが発表したことが世界的に報道され、それが信じられてしまうことだ。FOTAが(FIA議会メンバーのミシェル・)ボエリが私の後任になるというような馬鹿げた発言をして、それが信じられてしまうかもしれない」

 一方でモズレーは、事態が最悪の結果に終わることはないだろうとも示唆している。
「この問題をすべて片付けて、チームが我々の契約に立ち返ったなら、私も我々の契約に喜んで従おう」

 問題のディ・モンテゼモロは、モズレーの警告を完全に無視している。