FIAとFOTAが合意に達し、F1に平和が訪れたかに見えたが、FIA会長マックス・モズレーは、フェラーリのルカ・ディ・モンテゼモロとFOTAがメディアに誤った情報を故意に与える発言を行ったとして批判し、10月の引退を考え直す可能性をほのめかした。

 ロイターによると、モズレーは、FOTA会長のディ・モンテゼモロに対し公に謝罪することを求める書簡を送ったという。ディ・モンテゼモロが謝罪しなければ、モズレーは10月の任期満了をもって引退するという決断を見直すかもしれないと示唆している。モズレーの引退は、FIAとFOTAの合意の条件のひとつであったと見られている。

 ロイターは、モズレーが以下のような書簡を送ったと報じている。
「貴殿は、私が“独裁者”であるとメディアに示唆した。その非難は、1980年以来F1のすべての規則と手続きに関して協議し、投票してきた世界モータースポーツ評議会の26人のメンバーに対する大きな侮辱である。生き残るための合意を望むなら、貴殿とFOTAは貴殿の行動をただちに是正しなければならない」
「貴殿は今まで行ってきた虚偽の陳述を正し、今後はそういった陳述をしないようにしなければならない。貴殿自身が、今日の午後に記者会見を開き、適切な訂正を行わなければならない」

 ディ・モンテゼモロをはじめとしたF1のボスたちが、木曜にボローニャで会合を行う前にこの書簡は送られたが、そのような謝罪は行われなかった。

 FOTAは、モナコ自動車クラブ会長ミシェル・ボエリが次期FIA会長に就任すると示唆したが、モズレーは、現在FIA議会会長でありWMSC副会長でもあるボエリを起用するには、FIAの会員による承認が必要であると主張している。
「少なくとも10月までは私がFIAの会長であり、このオフィスの完全な権限を有している」とモズレー。
「(任期満了の)その後は、FIAで今後のリーダーシップをとる人物を決定するのは、FIAのメンバークラブであり、貴殿やFOTAではない」

 F1の分裂は回避できたと安堵していた人々は、「私にはあらゆる選択肢が残っている」とのモズレーの発言に不安を覚えるだろう。
「私は、FOTAが、ボエリ氏がF1の管理を引き受けたとメディアに述べたことを知って驚いた。これは全く真実でないことは分かっている。私がこのオフィスから追放されたというのも誤りだ。また、10月を過ぎれば私がFIAで何の役割も担わないというのも真実ではない。(過去の会長が議会においてポジションを得ることを許す)FIAの規則を見れば、この発言は本当に馬鹿げている」
「我々が合意に達した後には、私がF1に今後も関与する必要はない。さらに、私には10月には再選を目指さないという以前からのプランがあった。そのため、昨日私はふたつの点を貴殿に対して確認することができたのだ。(しかしながら)貴殿とFOTAがメディアを欺こうという意図的な試みを行ったことを考えると、今私は自分にはあらゆる選択肢が残っていると考えている」

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