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スーパーフォーミュラニュース

投稿日: 2010.03.09 00:00
更新日: 2018.02.15 18:35

小暮「初日のトップタイムは自信になる」FN合同テストドライバーコメント


 全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの鈴鹿合同テストで好タイムをマークしたドライバー、ルーキードライバーに2日間のテストの感想を聞いた。初日トップの小暮卓史(NAKAJIMA)は、「トップタイムを出せたことは自分にとっては自信になりました」と語っている。

小暮卓史(NAKAJIMA RACING)
「テスト1日目は無事にトップタイムを取れましたがかなりギリギリでしたし、自分たちに余裕があったわけではありません。それに、このテストで使ったスリックタイヤはレースで使うものではないので、シーズンに向けてはあまり参考にはならないと思っています。実際のレースで使うミディアムスペックのタイヤと今回のソフトスペックのタイヤでは、足回りやギア比といったクルマのセットもまったく異なります。このソフトスペックでクルマのセットを合わせても、シーズンに入ってからは使えませんからね。だいたいにして、1分38秒台なんてありえないタイムですよ。これまでよりも2秒、3秒も速いんですから。もちろんトップタイムを出せたことは自分にとっては自信になりましたし、チームのモチベーションも上がったと思います。ウェットコンディションになった2日目は、1日目のようにトップタイムは取れませんでしたが、クルマの状態は決して悪くありません。タイヤもシーズンで使うものと同じですから、セットについてもいろいろと試すことができました。ただ、セッションの最後は車高を落としすぎてハイドロプレーニングを起こし、それでぶつかってしまいましたけれど(苦笑)。今シーズンはもちろんチャンピオン獲得が目標ですし、長くこのチームで乗っているので早くタイトルで恩返しをしたいと思っています」

石浦宏明(Team LeMans)
「2日間ともトップを取れず2番手に終わってしまったので、チームからは罰金だと言われました(苦笑)。チームもクルマもレベルも高いことはあらためて確認できましたし、1ヵ月後の開幕に向けてはいい仕上がりです。ただ、テストの当初は自分のドライビングの何箇所かに問題があるとエンジニアから指摘されていたので、それを修正しながら同時にクルマのデータ取りを行いました。最終的には予定していたテストメニューも順調に消化できました。2日目はウェットコンディションになりましたが、これは自分にとっては好都合でした。というのもじつは昨シーズン、ドライタイヤでセミウェットを走るというような状況では速かったのですが、そこでレインタイヤに交換したら急に遅くなったんですよ。レインタイヤを使いきれない、レインタイヤのおいしいところを引き出せないという問題があって、それは僕もチームも悩んでいた部分でした。そうして、シーズンオフにチームが考えたことを今回のテストで試したら、2番手タイムを記録できました。これで開幕に向けては、不安もなく臨めるようになりました。ドライコンディションでもウェットコンディションでも、僕らのクルマは本当にいいレベルに仕上がっていると思います」

山本尚貴(NAKAJIMA RACING)
「すごく楽しかったです。最近はスーパーGTのクルマにテストでずっと乗っていて、あちらはあちらで面白いのですが、やはり日本最高峰のフォーミュラカーに乗れて、それも久しぶりに走れたのですごく楽しかったです。昨年のルーキーテストではトップタイムを記録できましたが、レギュラードライバーに混じったらいったいどのくらい自分が通用するのかという部分は未知でした。いったいどうなるんだろうな? と思っていたのですが、実際にこのテストでドライコンディションの1日目を走った結果、この先のシーズンでも戦えるという手応えを得られました。2日目はウェットコンディションになり、鈴鹿サーキット・フルコースでの雨の中の走行は初めてだったので、最初は徐々にペースを上げていきました。周りがいいタイムを出し始めたあとに僕も続いて走り始めたのですが、タイミング悪く雨脚が強まり、タイムと順位はいまひとつでした。それでも、雨の中でのクルマの挙動はだいたいつかめましたし、ドライとウェット両方のコンディションで走れたことで、自分の引き出しを増やす良い2日間になりました。今シーズンについてはルーキーの中でトップに立つとかいうことではなく、このシリーズを戦っている全員に負けたくないという気持ちがあります。着実に自分の仕事を遂行して、最終的には表彰台のいちばん高いところに立ちたいと思います」

ケイ・コッツォリーノ(Team LeMans)
「自分のドライビングは、2日間乗ったことでさらにレベルアップできたかな? という実感があります。このテストには最初から、ラップタイムを追求するよりもなるべく周回を重ねることに専念して臨みました。クルマのセットは石浦さんが担当しているので、僕はあまりセットも変えないで今回のテストを終えました。その結果、少しはクルマを振り回せるようになってきたかな? という手応えを感じました。ウェットコンディションになった2日目のセッション最後は、飛び出さないようにしながらもけっこう攻めました。タイムそのものは1分56秒7に終わって、もう少しは行けたかなあと思いましたけれど、マフラーが壊れた影響もありましたし、そこは仕方ない部分ですね。悪いコンディションにもかかわらず1分56秒台だったから、それなりに嬉しいです。でも、チームメイトは僕より1秒以上も速いので、自分がもっと勉強して、次の富士のテストではその差を1秒以内、できればコンマ5秒以内まで縮めたいですね。総合的に見て、すごくポジティブなテストだったと思います。今シーズンは、とにかくどれだけ自分がレベルアップできるかにチャレンジします。ライバルはまずチームメイトなので、石浦さんにできるだけ早く追いつくこと、そして勝つことが僕の最大のミッションです」