5月9日(日)、午前11時30分。いよいよLMS第2戦・スパ1000㎞レースのフォーメーションラップがスタートした。しかし、スタート直前になって天候が晴れから曇りに。各車がグリッドを離れる頃になって、空からは雨が落ち始める。この影響で、フォーメーションラップから波乱が起こる。
予選5番手からスタートしたアウディ8号車のアンドレ・ロッテラーがスピンアウト。スピンしながら、タイヤバリアに激突し、マシンの右リヤを破損。ロッテラーは、そのままピットへと戻り、マシンの修復を余儀なくされた。また、このフォーメーションラップでは、ロイック・デュバルのチームメイト、オリビエ・パニスがドライブするプジョー4号車もスピン。360度ターンしてコースに戻った。
さらに、1周のフォーメーションラップを終え、正式スタートが切られたところでも波乱が発生。PPスタートのプジョー3号車を駆るペドロ・ラミーが1コーナーでスピンし、ポジションを落とす。代わってトップに立ったのは、フランク・モンタニーが駆るプジョー2号車。マルク・ジェネの駆るプジョー1号車、グリッドにつく前にタイヤをソフトに交換したと思われるアラン・マクニッシュのアウディ7号車と続いた。
この周、最終コーナー付近で29号車がスピン、クラッシュ。コース上にはセーフティーカーが導入された。このセーフティーカーがピットに戻り、レースが再開されたのは、4周が終了した時点。そして、最下位直後に、再びアクシデントが発生。オー・ルージュに2台並んで入って行ったリベリオン・レーシングのローラ13号車に乗るジャン・クリストフ・ブイヨンと、パニスの4号車がサイド・バイ・サイドの状態で接触。アウト側にいた4号車は、コース外に弾き出され、スピンしながらタイヤバリアに激突。ここで戦列を去っている。
ブイヨンは、その後もプッシュ。アラン・マクニッシュが駆るアウディ7号車を一時オーバーテイクし、3番手につけたが、9周目には5番手に後退している。代わって、再び3番手に浮上したマクニッシュの3号車に迫ったのは、スタート直後にスピンしたプジョー3号車。3号車は、9周目の最終シケインから、1コーナーのラ・ソースにかけて、まさにサイド・バイ・サイドのスリリングなバトルを見せるが、オー・ルージュに入る手前で、3号車が前に出た。その後、3号車は、猛烈な勢いで、僚友の2号車と1号車を追っている。アウディは徐々に差を広げられる展開。プジョーが2分03~04秒のペースで走っているのに対し、2分05~06秒で周回を重ねている。
フォーメーションラップでクラッシュしたロッテラーの8号車は、4周を終えたところで一旦ピットから出るが、1周しただけで再度ピットイン。8周を終えた所でまたしてもコースに戻っている。現在総合順位は、トップがプジョー2号車。1号車、3号車がこれに続き、アウディ7号車が4番手、9号車が5番手で続いている。
