11月20日、TOYOTA GAZOO Racing（TGR）は、WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム（TGR-WRT）の2024年体制を発表。ヤリ-マティ・ラトバラがチーム代表を務めるチャンピオンチームが、来季も2023年と同様の布陣で4年連続“三冠”に挑むとアナウンスした。
豊田市の豊田スタジアム拠点に11月16日から19日にかけて、愛知県と岐阜県で開催されたWRC最終戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2023』で1-2-3-5フィニッシュを飾ったチームが、完勝の喜びに沸いた翌日からさっそく次のシーズンに向けて動き始めた。
■王者ロバンペラがパートタイム参戦に
フィンランドに拠点を置く同チームは、カッレ・ロバンペラ、エルフィン・エバンス、セバスチャン・オジエ、勝田貴元、4名すべてのドライバーを継続起用する。しかし、このなかで8度のシリーズチャンピオンあるオジエと、昨季2022年からシリーズ2連覇を達成したロバンペラがシートをシェアすることが発表された。23歳の“フライング・フィン”は来季のWRCプログラムを限定し、ドリフトなど他のモータースポーツにも参加し、さらなる経験や技術の向上を目指していくという。
トヨタでの4年間で3度シーズン2位を記録したエバンスは2年契約を更新。ラリージャパン・ウイナーが来年のチームを引っ張っていくことになる。今季ワークスドライバーに昇格した勝田は2024年からレギュラードライバーとしてシリーズに参戦することが明らかにされた。
「来シーズン以降も勝てるドライバー陣を維持することができて非常に嬉しく思う」と語ったラトバラ代表。
「カッレ（・ロバンペラ）のプログラムには少し変化があるが、重要なのはカッレがトヨタのドライバーであり続け、今後も我々とラリーへの情熱を共有することができるということだ。今後、またともにフルシーズンを思いきり戦うためにも、彼は来年においては部分的な参加にするのがベストだという選択をした」
「タカは今年、もっとも高速ラリーであるラリー・フィンランドで表彰台に上がる力があることを証明した。来年はほぼすべてのラリーで表彰台争いをしてくれるのでは、と考えているんだ」
愛知県名古屋市で開催された『2024 WRC・WEC 体制発表』の中では、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム2期生の活動予定もアナウンスされた。
既報のとおりTGR WRCチャレンジプログム2期生は、来季2024年から山本雄紀と小暮ひかるの2名が欧州での武者修行を継続し、これまで使用してきた2輪駆動のラリー4カーから四輪駆動のラリー2カーによるプログラムに移行することが改めて確認されている。
■TGR-WRT 2024年体制発表
チーム：TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム
チームオーナー：豊田章男
チーム代表：ヤリ-マティ・ラトバラ
マシン：トヨタGRヤリス・ラリー1・ハイブリッド
ドライバー／コドライバー：
・カッレ・ロバンペラ／ヨンネ・ハルットゥネン
・エルフィン・エバンス／スコット・マーティン
・セバスチャン・オジエ／ヴァンサン・ランデ
・勝田貴元／アーロン・ジョンストン
■TGR WRCチャレンジプログラム
ドライバー／コドライバー：
・小暮ひかる／トピ・ルフティネン
・山本雄紀／マルコ・サルミネン
