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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2018.07.27 17:46
更新日: 2018.09.28 13:31

ERC:第5戦ローマはイタリア人ドライバーに不運相次ぐ。好調ルキヤナクが3勝目

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ラリー/WRC | ERC:第5戦ローマはイタリア人ドライバーに不運相次ぐ。好調ルキヤナクが3勝目

 ERCヨーロッパ・ラリー選手権の第5戦ラリー・デ・ローマ・キャピタルが7月21~22日に開催され、地元イタリアのスペシャリスト、ジャンドメニコ・バッソ(シュコダ・ファビアR5)を抑えたアレクセイ・ルキヤナク(フォード・フィエスタR5)がターマック首都戦を制し、今季3勝目を飾ると同時に自身初タイトルに向け大きく前進を果たした。

 昨年ERCのカレンダーに昇格し、今回もイタリア国内選手権との併催となったイタリアの首都ローマ決戦は、象徴的なコロッセオを背景にセレモニアルスタートを迎えるとともに、地元イタリア人スペシャリストが数多く参戦するイベントとなった。

 しかし地の利を活かすことなく脱落するドライバーが続発し、そのうちのひとり、同イベント通算2勝を記録しているウンベルト・スカンドーラ(シュコダ・ファビアR5)は、ラリー開始早々に総合5番手と好タイムでスタートを切ったものの、エンジントラブルによりドロップ。

 現イタリア国内チャンピオンのシモーネ・カンペデッリ(フォード・フィエスタR5)は、3番手につけるさすがのドライブを見せたものの、午後のふたつのステージで連続してパンクに見舞われるなど不運が重なり、早々に勝負の権利を失う展開となった。

 そのなかにあって気を吐いたのが2006年、09年にヨーロッパ・チャンピオンを獲得している大ベテラン、ジャンドメニコ・バッソ(シュコダ・ファビアR5)で、ファビアR5に乗るのはこれが2度目のうえ、初めて組むコドライバーとのペアリングにも関わらず、SS6、SS7と連続ベストタイムをマーク。とくにSS7では360度スピンを起こしたにもかかわらず、セカンドベストを2.8秒上回る驚異的タイムを刻んでみせた。

 また10度のイタリア選手権王者を獲得したレジェンドでもあるパオロ・アンドレウッチ(プジョー208T16)も奮闘をみせ、イベントわずか数日前のテストでクラッシュし、脊椎骨下部を損傷しているにも関わらず、金曜にはACIローマ・アリーナでのスーパースペシャルで大歓声を受けると、初日をグジェゴシェ・グジプ(シュコダ・ファビアR5)に次ぐ5番手につけ、表彰台を狙える位置で終えることとなった。

 一方、ERCのシリーズ争いをけん引する“ロシアン・ロケット”ことルキヤナクは、SS1こそERCジュニアU28のニコライ・グリアシン(シュコダ・ファビアR5)にラリーリーダーを譲ったものの、SS3から3連続ベストを叩き出し早々に首位に立つ圧巻のドライビングを披露する。

 ラリー4つ目のステージまで、そのルキヤナクに食い下がった同郷20歳のグリアシンだったが、彼のファビアR5はエンジンからの出火を遠因にパワーステアリングにもトラブルを抱え、3分以上のタイムを失いここで首位争いからは脱落してしまう。

コロッセオ前のセレモニアルやSSSで大歓声を受けた地元のスター、パオロ・アンドレウッチはデイ2でまさかの展開に
国内選手権時代の同イベントで2連覇を飾っているウンベルト・スカンドーラはトラブルで大きく出遅れる
金曜のSSSからファビアR5のセットアップに苦しんだERCレギュラーのブルーノ・マガラエスは総合5位
S2000規定車両の開発も担当したイタリアの名手、ジャンドメニコ・バッソが初日から快走を見せる


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