WRC世界ラリー選手権第4戦エストニアの競技初日となった9月4日、エストニア南部のタルトゥでSS1が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTはセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)がトップと同タイムの総合2番手、エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が総合5番手、カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合8番手につけた。
3月に行われた第3戦メキシコ以来、約半年ぶりに再開されたWRCの2020年シーズン。新型コロナウイルスによるシーズン中断からのリスタートが切られる舞台は、今季初めてWRCのカレンダーに加わったラリー・エストニアだ。
このラリー・エストニアは高速グラベル(未舗装路)ラリーとして知られ、隣国フィンランドのステージと似たキャラクターを持つ。そのため、トヨタは事前にテストを行いエストニアに向けたヤリスWRCの最適化を実施してきた。
「前戦からの休みの間に、チームはクルマのパフォーマンスを詳細に調査し、性能を全体的に強化するために開発を行った」と語るのは、テクニカルディレクターを務めるトム・フォウラー。
「今回のエストニアでは、エンジンのパフォーマンスとシャシーコントロールシステムを改善するために、新しいソフトウェアを採用している。また、軽量化と、エストニアの道に特化したセットアップの微調整も行なうなど、数多くの小さな改善を施した」
「チームは自分たちが行ってきた仕事に自信を持っているため、(エストニアで)その結果が出ることを楽しみにしているんだ」
迎えた競技初日の4日は朝からシェイクダウンが行われ、トヨタ勢はオジエの2番手タイムを筆頭にロバンペラが4番手、エバンスも6番手と上々の滑り出しをみせる。
1.28kmのショートステージで行われたSS1は、サービスパークが置かれるタルトゥでのセレモニアルスタートを経て19時過ぎにスタート。今戦に出場しているトヨタ・ヤリスWRCは、SSトップタイとなるタイムを記録したオジエのマシンを先頭に、総合7番手となった勝田貴元がドライブする18号車を含む全4台が初日トップ8に入っている。