サウジアラビアで開催されているダカールラリー2021は1月9日、前日までの前半戦を終え、選手たちにとってはつかの間の休息日となる“レストデー”を迎えた。
4台のトヨタ・ハイラックスで今大会に参戦しているTOYOTA GAZOO Racingは、ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組が総合2番手、ジニール・ドゥビリエ/アレックス・ハロ組も総合9番手につけ、2台がトップ10圏内から後半戦へ臨む。シャミア・バリアワ/デニス・マーフィ組は総合32番手、ルーキーのヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組はリタイアとなっている。
1月3日に開幕したダカールラリーで2年ぶりの総合優勝を目指すアル-アティヤは、初日のステージ1こそ遅れをとったものの、ステージ2~4ではベストタイムをマークしてみせる。
ライバルのステファン・ペテランセル(ジョン・クーパー・ワークス・バギー)との優勝争いはステージ5~6でも続き、前半戦を終えた段階でアル-アティヤはトップと5分53秒差の総合2番手につけている。
「(8日の)ステージ6も難しいステージだった。とはいえ前半戦を総合2位で終えられたことには満足しているよ」と語ったアル-アティヤ。
「今日は2度のパンクに見舞われ、ペースを保つのは簡単ではなかったが、来週の後半戦へ向けて戦略を練り、ダカール勝利へ向け全力で戦い続けるつもりだ」
チームメイトのドゥビリエは首の痛みを訴えペースダウンを強いられる場面もあったが、ステージ5で今大会初のステージ優勝を飾る力走をみせ、総合9番手で競技6日目までを走破。トップ10圏内でラリーの前半戦を終えた。
バリアワは後方からのスタートのため、前走者たちが巻き上げた砂埃に苦労したほか、エンジンパワーの低下などにも悩まされながらも確実にラリーを進めた。日毎に順位を回復させていった彼はステージ6を16番手でフィニッシュし、総合では32番手につけている。
ルーキーとして初のダカールに挑んだヘンク・ラテガンは、ステージ3でアル-アティヤに次ぐ2番手、ステージ4でも3番手タイムと新人らしからぬ速さをみせ、序盤からトップグループに食らいついていった。
しかし、総合4番手で迎えたステージ5。ラテガンはスタートから19km地点で走行ラインを外し転倒してしまう。このアクシデントで彼は鎖骨を骨折し、リタイアを余儀なくされている。