SSの風景については、日本の山林を日常的に見てきた自分にとっては特に目新しさがなく、少なくともダイナミックさには欠けていた。しかし、天気と紅葉に恵まれたことで、秋の日本らしい風景の中を走るWRCマシンの姿はなかなか魅力的に映った。

 海外からやってきたWRCのカメラマンたちにも概ね好評で、彼らによって素晴らしいシーンの数々が世界に発信された。また、岩村などの古い町並みを通過するリエゾン区間はSS以上に好評で、観客も多かったことから選手たちも非常に喜んでいた。岩村のような“日本らしさ”が強く感じられる走行区間がさらに増えれば、WRC全戦の中でのラリージャパンのバリューはさらに高まるに違いない。

 最後に、今回のラリージャパンは勝田貴元(TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーション)の表彰台獲得によって、日本人にとって特別な一戦になった。愛知県出身の勝田にとっては真のホームラリー。「目標は表彰台に立つこと」と、自分自信に大きなプレッシャーをかけて臨み、見事それを達成した。

 大きなミスは1回あったが、それを乗り越えてのポディウムフィニッシュ。安定性と速さのバランスが非常によくとれていたと思う。チームメイトを含む手強いライバルが次々と脱落したから表彰台に立ったのではなく、ライバルが脱落するような難しいステージをサバイブしたと見るべきだ。今シーズンの勝田を象徴するような戦いが見られたのは嬉しいことだったが、それによって今大会のネガティブな部分がかなりカバーされたのも事実。後編では、ネガティブに感じられた部分について記したいと思う。

SSの中でも中高速コーナーが連続する区間では180km/hに迫るシーンも
SSの中でも中高速コーナーが連続する区間では180km/hに迫るシーンも
自身初のWRC母国ラウンドとなったラリージャパン2022で、総合3位表彰台を獲得した勝田貴元(中央) 右はコンビを組むアーロン・ジョンストン。左は優勝したティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)
自身初のWRC母国ラウンドとなったラリージャパン2022で、総合3位表彰台を獲得した勝田貴元(中央) 右はコンビを組むアーロン・ジョンストン。左は優勝したティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)
紅葉の時期とばっちり重なった2022年のラリージャパン。来季2023年は1週間おそい11月16~19日の開催となる
紅葉の時期とばっちり重なった2022年のラリージャパン。来季2023年は1週間おそい11月16~19日の開催となる

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