昨季2022年より悲願の電動化を果たし、最高峰クラス“RX1e”を導入したWorldRX世界ラリークロス選手権にて、内燃機関時代の2016年に世界チャンピオンを獲得しているマティアス・エクストロームが、新たにシリーズのスポーティングディレクターに就任した。2023年からラリークロスプロモーター(RXP)のチームに加わり、フルEVチャンピオンシップのセカンドシーズンに向け「あらゆる分野でWorldRXを発展、成長させる」との意気込みを語った。
言わずと知れたDTMドイツ・ツーリングカー選手権“2冠”を誇るエクストロームは、2023年より拝命する新たな役割により、WorldRXのエグゼクティブディレクターを務めるアーネ・ディルクスやRXPのメンバーらと協業することになった。
直近にも2年連続の“スノー+アイス”イベントとして開催された『レース・オブ・チャンピオンズ』で、歴代最多に並ぶ通算4回目の勝利を飾った多彩な男は、電動ツーリングカーのピュアETCRでもパイロットシーズンのチャンピオンと、自らが率いるEKSで世界選手権化初年度のチームズタイトルを獲得。ツーリングカーからラリー、さらにクロスカントリー競技まで、あらゆるカテゴリーで世界的な実績を残してきた。
「マティアス(・エクストローム)をRXPに迎えることができてうれしく思う。彼はモータースポーツの世界で非常に馴染みのある顔であり、成功に対するポジティブな考え方で評判を得ている人物だからね」と語った前出のディルクス。
「彼はラリークロスのビジネスを隅から隅まで知っており、業界内で非常に深い繋がりを有するとともに、明らかに尊敬されている男だ。彼が我々のチームに加わることで、新しい電動化時代のセカンドシーズンに向け、全速力で進化を続ける世界選手権のエキサイティングな時期に際しても、シリーズの信頼性がさらに高まるだろう」
「マティアスがシリーズをこれまで以上の高みへと押し上げるうえで重要な役割を果たすことに疑いの余地はなく、彼と一緒に仕事ができることを楽しみにしている」
そんな“馴染みの”シリーズに、以前とは少し異なる役割でカムバックしたエクストロームも「これは僕が大好きな分野であり、多くの成功をもたらしてくれた。この先も非常に明るい未来があると確信している」と抱負を述べた。