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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2023.07.26 11:46
更新日: 2023.07.26 11:51

セバスチャン・ローブ所属のスペシャル・ワン・レーシングで火災発生。大会キャンセルの事態に/WorldRX第4戦

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ラリー/WRC | セバスチャン・ローブ所属のスペシャル・ワン・レーシングで火災発生。大会キャンセルの事態に/WorldRX第4戦

 ラリークロス“発祥の地”として知られるイギリスはリデンヒルにて、7月22~23日に開催予定だったWorldRX世界ラリークロス選手権第4戦は、現地金曜21日午前にスペシャル・ワン・レーシングの作業エリアで火災が発生したことを受け事態が急転。

 同チームに所属し、2018年以来のフル参戦に臨んでいるセバスチャン・ローブやゲラン・シシェリ代表らを含め人的被害は報告されていないものの、今季より鳴り物入りのデビューを飾った『ランチア・デルタEvo-e RX』の2台を含むサービス設備のほとんどが焼損することに。

 こうした状況を受け、すぐさま火災原因の調査に入ったイベントオーガナイザーとプロモーター、そしてFIA(国際自動車連盟)は声明を発表し「安全上の理由により」大会のキャンセルを決断している。

 1967年2月4日に初の競技を開催し、このラリークロスが産声を挙げた生誕の地と言われる“ガーデン・オブ・イングランド”ことケント州のトラックは、2014年から2017年までWorldRXのカレンダーにも組み込まれ、ペター・ソルベルグやマティアス・エクストローム、アンドレアス・バッケルドらが勝利を収めてきた。

 それ以来、約6年ぶりに世界選手権復帰となったデュアルサーフェスのトラックには、この週末に電動化時代最高峰の“RX1e”クラスが初登場することとなり、最高出力500kW(約680PS)、0-100km/h加速1.9秒というイギリス初上陸の“エレクトリック・ビースト”による勝負が期待されていた。

 そんなレースウイークに向けた設営が進む21日金曜日の午前8時43分ごろ、パドックエリアにて突如として火災が発生し、運営団体からの要請を受けた現地消防団が可能な限り早く鎮圧し、消火するべく懸命に活動を続けたものの、残念なことにRX1eの車両2台を含むスペシャル・ワン・レーシングのエリア全体が焼失。

 この日はトラックアクションが予定されておらず、会場は一般公開前だったことも幸いし、この時点で負傷者はなく他チーム機材への影響もなかったが、プロモーターはFIAと連携し「火災原因の究明が最優先」として、翌日土曜のタイムスケジュールをキャンセルする決断を下した。

 この事故によりWorldRXは中止となったが、ステップアップのFIA RX2eチャンピオンシップやイギリスの国内ラリークロス選手権など、併催イベントは予定どおり実施。しかし日曜に予定されるWorldRXに関するスケジュールを「土曜日中に判断する」としていたFIAは、プロモーターとの連名で以下のリリースを公表した。

今季より鳴り物入りのデビューを飾った『ランチア・デルタEvo-e RX』の2台を含むサービス設備のほとんどが焼損することに
今季より鳴り物入りのデビューを飾った『ランチア・デルタEvo-e RX』の2台を含むサービス設備のほとんどが焼損することに

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