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ル・マン/WEC ニュース [PR]

投稿日: 2019.05.28 16:20
更新日: 2019.05.28 16:27

2019年はブランパンGTワールドチャレンジ“元年”。アジアの頂点を目指し日本人ドライバーも多数参戦

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ル・マン/WEC | 2019年はブランパンGTワールドチャレンジ“元年”。アジアの頂点を目指し日本人ドライバーも多数参戦

 6月22~23日に鈴鹿サーキットで開催される『SUZUKA Race of Asia 2019』でブランパンGTワールドチャレンジ・アジアの2019年シーズン第5戦・第6戦が行われる。

 このシリーズはヨーロッパで人気を博すFIA-GT3レースのひとつ、『ブランパンGTシリーズ』のアジア地域選手権。シリーズに参戦しているチームには8月末の鈴鹿10時間耐久レースへ参戦するとみられるチームも多く、ブランパンGTアジアのレースは“前哨戦”的な意味合いも強い。

シリーズには多種多様なGT3、GT4が揃う
シリーズには多種多様なGT3、GT4が揃う

 参戦するチームはその多くをアジア勢が占めるが、参戦車両はスーパーGT GT300クラスやピレリスーパー耐久シリーズのST-X、ST-Zクラスと同様に国際色豊か。国内外の自動車メーカーが開発しカスタマー向けレーシングカーとして販売されているGT3、GT4がグリッドに並んでいる。

 そんなブランパンGTシリーズのアジア版に加えて、欧州やアメリカンシリーズ、鈴鹿10時間耐久レースやスパ24時間レースといった耐久レースをシリーズ化したIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジなどを運営するSROモータースポーツ・グループは、2019年シーズンにかけてシリーズ全体の再編を実施。

 これにより2017~18年に“ブランパンGTシリーズ・アジア”として開催された選手権は、新たにブランパンGTワールドチャレンジ・アジアへと名称が改められた。また、SROはこのタイミングで同シリーズに独自の新規則を加えている。

 新たな規則とは、プロドライバーとアマチュアドライバーが組む“プロ・アマ”と、FIAが定めるドライバーランクでシルバーに属する選手を対象とした“シルバーカップ”の2クラスについて、1台のマシンをシェアするふたりのドライバーのうち、どちらかはアジア出身者でなければならないとしたもの。

 この規定は、地元アジア地域のドライバーを育成し、同地域のモータスポーツを発展させたいという願いのもとで設定された。アマチュアドライバー同士が組む“GT3アマ”と“GT4アマ”にも適用されており、この2クラスではアジア各国の出身者とオーストラリア、ニュージーランド出身ドライバーだけが参戦を認められているのも特徴だ。

 前述のとおりブランパンGTワールドチャレンジ・アジアはGT3、GT4マシンで争われるが、各車のパフォーマンス差は、多くのシリーズで採用されているバランス・オブ・パフォーマンス(BoP)によって調整されている。

シリーズには均衡を保つべく“サクセスペナルティ”も課される
シリーズには均衡を保つべく“サクセスペナルティ”も課される

 これに加えて、アジアンシリーズでは直前のレース結果に応じてピットストップ時間を伸ばす“サクセスペナルティ”と呼ばれるシステムが2017年の発足時から導入されている。前戦で上位3台に入ったマシンに対して、次戦のピットイン時に15、10、5秒という3段階の最低ピットストップ時間を追加で課すことで、より白熱したバトルが生み出される仕組みだ。

ここまでの4戦で3勝を挙げているBMW Team Studieの木下隆之と砂子塾長ペア
ここまでの4戦で3勝を挙げているBMW Team Studieの木下隆之と砂子塾長ペア

 そんなブランパンGTワールドチャレンジ・アジアには“アジアの頂点”を目指し日本人ドライバーや日本チームが多数参戦している。そのなかのひとつであるBMW Team Studieは、4月5~7日に行われた第1大会セパンでの開幕戦と第2戦で、砂子塾長と木下隆之のペアがGT4クラス開幕2連勝を達成。第4戦タイでも優勝を飾り、ここまでの4戦で3勝を挙げている。また、GT3プロ・アマに参戦している坂本祐也はハブオート・コルサのフェラーリを駆り、第1戦で3位表彰台、第4戦で2位表彰台を獲得した。

WECを主戦場にしていた澤圭太は自チームで参戦
WECを主戦場にしていた澤圭太は自チームで参戦

 この他の日本人ドライバーは、永井宏明が率いるARN Racingから永井と上村優太が参戦しているほか、アンストーン・レーシングから横溝直輝が、また新チームABSSA Motorsportを立ち上げた澤圭太などがフルシーズンエントリーしている。

 これらの選手、チームにとって6月22~23日に行われる鈴鹿ラウンドは母国レースであり、国内レースで慣れ親しんだコースということもあり、より一層の活躍が期待されるところだ。


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