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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.06.22 19:07
更新日: 2022.06.22 19:19

WRTペアがザントフォールトで先制も、メルセデスのマルチェッロが逆転/GTWCヨーロッパ第5戦

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ル・マン/WEC | WRTペアがザントフォールトで先制も、メルセデスのマルチェッロが逆転/GTWCヨーロッパ第5戦

 6月18~19日、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパの第5戦がオランダ、ザントフォールトで開催され、チームWRTの32号車アウディR8 LMSエボII(シャルル・ウィーツ/ドリス・ファントール組)が土曜のレース1を制した。一方、翌19日の日曜に行われたレース2では、アコーディスASPチームが走らせる89号車メルセデスAMG GT3(ラファエル・マルチェッロ/ティムール・ボグスラフスキ組)がポール・トゥ・ウインを飾っている。

 シリーズを構成するふたつの選手権のうち、そのひとつであるスプリントカップ。週末に60分のタイムレースを2回実施する同カップは年間5戦が行われ、今戦はちょうど折り返しのラウンドとなった。

 週末のオープニングレースに向けた予選では前年王者WRTの32号車アウディがポールポジションを奪い、土曜のレース1でもスタートから優位に立った。一方、その後方では予選3番手につけたシルバーカップエントリーの53号車フェラーリ488 GT3エボ(AFコルセ)が、88号車メルセデスAMG GT3(アコーディスASPチーム)を交わして2番手に浮上し、トップを行くアウディに照準を向ける。

 しかし、ポールスタートのウィーツは序盤こそフェラーリの接近を許したものの、徐々にリードを広げていく。また、53号車はレース中盤の10分間に設けられたピットウィンドウ・オープンの時間帯で、同時にピットインした88号車に先行を許してしまう。

 レース後半はマクラーレン720S GT3(JPモータースポーツ)のアクシデントによって出動したセーフティカーによりタイム差がリセットされるも、トップ2台のポジションは変わらず。32号車アウディがポール・トゥ・ウインで今季3勝目(スプリント2勝目)をマークし、88号車メルセデスが2位でレースを終えた。

 リスタート後、53号車フェラーリは後ろからの攻めに遭い4番手にドロップ。オーバーオールの表彰台を11号車アウディR8 LMSエボII(テレゾア・バイ・カーコレクション)に奪われてしまうが、25号車アウディR8 LMSエボII(サンテロック・ジュニアチーム)とのバトルには競り勝ち、総合4位で今季4度目となるシルバーカップ優勝を決めてみせた。

GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ第5戦ザントフォールト・レース1のスタートシーン
GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ第5戦ザントフォールト・レース1のスタートシーン
AFコルセの53号車フェラーリ488 GT3エボとアコーディスASPチームの88号車メルセデスAMG GT3
AFコルセの53号車フェラーリ488 GT3エボとアコーディスASPチームの88号車メルセデスAMG GT3

■WRT32号車との接戦を制した89号車のマルチェッロが選手権首位に立つ

 日曜のレース2は、前日のレースでノーポイントに終わりウィーツ/ファントール組に選手権首位の座を奪われた、マルチェッロを擁する89号車メルセデスの逆襲の場となった。

 予選でポールポジションを獲得したアコーディスの89号車は、マルチェッロがリードを築いてボグスラフスキにつなぐ“必勝パターン”を展開。序盤から予選2番手につけた112号車マクラーレン720S GT3(JPモータースポーツ)以下を引き離していく。

 マクラーレンがピットストップで遅れたのを尻目に、快調に飛ばしていたマルチェッロの89号車だったが、チームメイトに交代した後半スティントにフルコースイエローとそれに続くセーフティカーの導入によって後続に対するギャップがゼロになる。
 
 レースは残り13分からリスタート。直後、ボグスラフスキは予選4番手からふたつ順位をあげてきた32号車アウディのウィーツからプレッシャーを受けることになったが、これを0.662秒差で抑え切り辛勝。マルチェッロとともにスプリントカップで今季3度目の優勝を手にした。なお、この結果、マルチェッロがウィーツ/ファントール組を10.5ポイント差で逆転し第5戦終了時点でドライバー選手権トップに立っている。
 
 レースで最後のポディウムを獲得したのは、アテンプト・レーシングの66号車アウディR8 LMSエボIIで、同チームの姉妹車99号車アウディR8 LMSエボIIがシルバーカップのウイナーとなった。プロ・アマカップは21号車と52号車フェラーリ488 GT3エボ(AFコルセ)がレース1でワン・ツー・フィニッシュを達成。レース2では188号車マクラーレン720S GT3(ガレージ59)が勝利を収めている。
 
 GTワールドチャレンジ・ヨーロッパの次戦は第6戦ミサノだ。スプリントカップの4戦目となる同ラウンドは、7月1~3日にイタリアで開催される。

レース2を制した89号車メルセデスAMG GT3(ラファエル・マルチェッロ/ティムール・ボグスラフスキ組)
レース2を制した89号車メルセデスAMG GT3(ラファエル・マルチェッロ/ティムール・ボグスラフスキ組)
チームWRTの32号車アウディR8 LMSエボII
チームWRTの32号車アウディR8 LMSエボII
JPモータースポーツの112号車マクラーレン720S GT3
JPモータースポーツの112号車マクラーレン720S GT3


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