更新日: 2019.09.29 09:12
JMS P.MU / CERUMO・INGING スーパーフォーミュラ第6戦岡山 予選レポート
2019 SUPER FORMULA
JMS P.MU / CERUMO・INGING Race Report
第6戦 岡山国際サーキット
◆9月28日(土)<予選>天候:晴れ|コース状況:ドライ
#38 石浦 宏明 6位/#39 坪井 翔 18位
2019年全日本スーパーフォーミュラ選手権の第6戦が、岡山国際サーキット(岡山県美作市)にて開催、本日公式予選が行われ、38号車石浦宏明選手が6位。39号車坪井翔選手が18位となった。
約一か月のインターバルを置いて開催される第6戦。ここまでのドライバーランキングは、38号車石浦12位、39号車坪井5位と、タイトル争いには若干届いておらず、新車SF19とヨコハマタイヤのパッケージの攻略を進めていくのが課題だ。
今回も事前に出された天気予報は心配されるものであったが、予選が行われる午後2時を過ぎると、思いの外、気温が上がり、9月末というのに30度近くに達し夏の暑さが戻ってきた。
ドライコンディションではあったが、曇り空の中で行われた朝のフリー走行は、38号車石浦9番手、39号車坪井13番手で終えている。39号車の坪井は、ミディアムタイヤの攻略に悩んでいる状況。Q1突破の為には、是が非でも解決策を見つけないといけない。しかし、走れば走るほど、解決からほど遠くなるという感触だ。
今回の公式予選は、第3戦の菅生ラウンド同様に、Q1のセッションを2グループに分けることが事前に発表された。コース幅や距離を鑑みると得策である。参加する台数が複数いるエントラントについては、同じグループに入らない設定とされた。
予選前日のドライバーブリーフィングが始まる前にグループ分けの抽選が行われた。ブリーフィングルームに早々に現れた二人。菅生ラウンドでは、坪井がグループを分ける封筒を引いたことから、今回は、石浦に封筒を引くことを促し、石浦が封筒を受け取った。石浦が引き当てたのはB組で、自動的に坪井がA組という割り当てとなった。ちなみにA組の10台には、ランキング7位までが割り振られ激戦が予想された。
予選形式は、Q1のセッションは、グループそれぞれ10分間。間に10分間のインターバルが挟まれる。午後2時25分、Aグループから先にQ1が開始された。タイヤは今までと同様にミディアムタイヤのみとなる。
Aグループでスタートした坪井は、まだミディアムタイヤの感触が良くない。全くグリップせず手応えのないまま10分間が過ぎていき、A組の9番手となりQ1敗退となった。
Bグループでアタックした石浦は、Q1を4番手で通過しQ2へ進出した。Q2は、ソフトタイヤを履き、入念にタイヤを温め3番手と手応えあり。このQ2は、非常に僅差で石浦はトップと、0.026秒差。Q2へ進んだ12台は、なんと0.6秒差の間におさまるという超激戦だった。思えば、今季はというか、今季もこのようが繊細な戦いが続くのがスーパーフォーミュラである。
最後のQ3のセッションは、タイヤを大事に温め6番手。しかしタイヤの温まり方が狙ったものと違っており、より繊細なタイヤの温め方が必要だったようだ。このタイムもポールポジションから0.269秒差。Q3へ進んだ8台は、またもやコンマ6秒差の中に並んだ。
やっと予選のトップ争いができモニターの上位に名前が出ることは、とても喜ばしいことだった。明日の決勝は、スタート時に履いたタイヤと別の硬さのタイヤを装着することと、10周目以降のタイヤ交換が義務付けとなる。
これで戦略がだいぶ絞られてしまうが、坪井は、少しでもポイント圏内を目指し、石浦は、3列目から、得意のサーキットで表彰台を獲得できるようチーム一丸となり頑張りたい。
明日の決勝68周は、午後3時に熱戦の火ぶたが切って落とされる!
〇石浦宏明選手のコメント
「前回のもてぎのレースで、方向性が見えて来たので、この自分の得意なサーキットで良い結果を残そうと思い、今回の岡山ラウンドへ臨みました。エンジニアからの要望で、トライしてみたいことがあり、それもやってみましたが、良い感触です。ミディアムタイヤとソフトタイヤのセットアップの仕方の違いも自分で把握しています」
「ミディアムが良く理解できていたことは、Q1突破に多いに役立ち、本番では僅差でしたが、ぎりぎりQ2へ進出出来ました。ソフトタイヤに関してはフリー走行で把握していた通りにアジャストしたらフィーリングが良かったので、そのままクルマは触らずにQ2、Q3へと進みました」
「Q2では、計測3周目にアタックしたのですが、しっかりタイヤに熱が入ってなくセクター1でロスがありました。Q3へは進めましたが、タイヤの温め方に気をつけアタックしました。しかし、今度は、逆にハイペースで温めすぎて、ベストラップの周のセクター3でロスがありました。自分の調整具合でタイヤの性能を100パーセント引き出せなかった悔しさがあります」
「ただトップタイムからコンマ2秒差と自分のフィーリングで見えているタイムであるので、今季成果が出ず悩んで来ましたが、トップ争いを出来たということで、自分では満足しています。明日は、最低でも表彰台に乗れるよう頑張ります」
〇坪井翔選手
「昨日の走りは良かったと思います。今朝は、ミディアムタイヤもソフトタイヤも走ってもさっぱり感触が良くなく、新品タイヤを履いても全くグリップしませんでした。昨日の走り出しが良かったので、そのまま行くかと思ったら、まったくダメですね」
「明日の決勝は、まだ戦略を決めてはいませんが、タイヤ交換が10周まで出来ないので、ミディアムでスタートしソフトタイヤで追い上げるパターンになるかもしれません。雨で荒れたレースにならないと全く勝負にならないと思っていますが、最後まで頑張りたいと思います」
〇立川祐路監督のコメント
「38号車は、Q3までしっかり進んでくれて良かったです。クルマの調子も良さそうで感触も良く、最後は、ポールまで狙えるのでは?と思いました。6位になりましたが、今シーズンポールが狙える状況まで行けていなかったので、予選は良い結果だと思っています。ちょっとの差で6番にはなりましたが、明日の決勝は戦える状況にありますので、優勝目指して頑張ってもらいます」
「39号車の方は、ミディアムタイヤでの状況があまり良くなく苦労しました。予選は、Q1で敗退して下位に沈んでしまいました。今季はミディアムタイヤに苦労していますが、Q1を突破できない事には上位に行けません。明日は後方からのスタートですが、思い切った戦略を取って、少しでも前に行けるよう頑張ってもらいます」