8月19日、全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦するTEAM MUGENは、2020年のドライバーとして起用を発表していたユーリ・ビップスが新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限の影響により来日できないことから、8月29日〜30日に開催される第1戦もてぎでビップスに代わり、笹原右京を起用すると発表した。
2020年のスーパーフォーミュラは、3月24〜25日に富士スピードウェイで公式テストが行われたものの、第1戦以降新型コロナウイルス感染拡大の影響によりカレンダーが大幅に変更され、ようやく8月29日〜30日にもてぎで開幕を迎える。
ただ新型コロナウイルスによる渡航制限の影響で、一部の外国人ドライバーは来日の目途が立っていない。ビザの取得や新型コロナウイルス禍以前の来日の実績など、再来日にはさまざまな条件があると言われており、タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)などはすでに来日しているものの、スーパーフォーミュラ・ライツでも来日が難しいドライバーが多い。
そんななか20日、TEAM MUGENはビップスの来日が困難であるとして、8月29日〜30日に開催される第1戦に向け、笹原を起用すると発表した。笹原は、2011年にレーシングカートのロータックス・マックス・グランドファイナルでワールドチャンピオンを獲得するなど、世界の舞台で活躍。四輪でもF1を目指しヨーロッパで戦ってきた。
2016年からは国内でも活動を開始し、鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS)を経て、2019年にはポルシェカレラカップ・ジャパン、さらにアジアンF3でもチャンピオンを獲得。躍進を遂げると、2020年からはスーパーGT GT500クラスに参戦するTEMTEAM Red Bull MUGENのドライバーに大抜擢された。フォーミュラでの速さには定評があり、代役というかたちながら念願のスーパーフォーミュラデビューを飾ることになった。なお笹原の参戦は第1戦での15号車のデータ収集を目的とし、またドライバーとしての可能性を広げるための場とされ、第1戦のみのスポット参戦となっている。
ビップスが来日できないことは残念なところだが、一方で急遽のデビューとなる笹原がどんな活躍をみせてくれるのか楽しみなところだ。