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投稿日: 2021.08.28 18:21
更新日: 2021.08.28 18:35

ライバル戦慄。野尻智紀がコースレコードを更新する驚きの速さで今季2度目のポール獲得【第5戦もてぎ予選】

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スーパーフォーミュラ | ライバル戦慄。野尻智紀がコースレコードを更新する驚きの速さで今季2度目のポール獲得【第5戦もてぎ予選】

 8月28日、2021年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦公式予選が行われ、野尻智紀(TEAM MUGEN)が今季2度目のポールポジションを獲得。Q1から他を圧倒する速さを披露して、コースレコード更新も達成した。フロントロウには関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)がつけ、第4戦SUGO大会からの勢いをキープ。3番手には松下信治(B-MAX RACING TEAM)が続いた。

 設営日から30度を超える猛暑に見舞われたツインリンクもてぎ。予選日も午前中の練習走行の時点で気温は33度を記録し、午後の予選は35度を超えるタフなコンディションになることが予想された。

 今大会も、ノックアウト方式のQ2までをA、Bの2組に分けて実施されることが事前に発表されたが、これについてJRP日本レースプロモーションは予選前に行われたサタデーミーティングの中で、「SUGO大会後の協議を経てもてぎ大会以降も継続することを決定した」と説明している。

 また、宮田莉朋宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)のマシンについて、前戦SUGO大会後に冷却系のトラブルが発見され、今大会はエンジン交換を行ったため、予選結果から10グリッド降格となることが金曜日の時点で公式通知により発表されている。

 14時35分からのQ1 A組には、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)、山下健太(KONDO RACING)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、小高一斗(KCMG)、大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)、平川亮(carenex TEAM IMPUL)、ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)が出走。

 気温は36度、路面温度は43度を記録する中、セッション開始と同時に牧野、小高、大津、阪口、山下がチェックラップに向かう。大湯、大嶋、平川、アレジらはピットで待機。残り時間が6分を示したところで注目の平川と、大湯の2台がコースインした。チェックラップから戻ってきた5台も合わせて、全車がアタックに向かったのは残り時間が4分半を切ったところ。

 まずは最初にアタックに入った平川が1分32秒577でトップに立つが、続く大湯が1分32秒342で逆転。阪口が3番手、山下が4番手に着ける。その後、セクター1では大湯よりも速いタイムを記録した大津が1分32秒560と、平川を押さえて2番手。ここで7番手にとどまっていたのが1分33秒128の小高だったが、最後にコントロールラインを通過したアレジが1分33秒064で6番手に滑りこみ、小高は8番手にドロップ。大嶋とともに2台がここで予選終了となった。

 続くQ1 B組は、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)、中山雄一(KONDO RACING)、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、国本雄資(KCMG)、塚越広大(ThreeBond Drago CORSE)、野尻、関口、宮田、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、松下が登場した。

 野尻はセッション開始直後にチェックインラップを行うと、いったんピットへ。タイヤ交換、内圧調整などを行うと残り時間が4分を示したところでコースインし、アウトラップの翌周にアタックに向かう。セクター1から、A組でトップタイムとなった大湯のセクタータイムを上回り、1分31秒336をマークした。2020年に平川が記録したコースレコードに迫るタイムでトップ通過。

 最後にアタックに入って逆転2番手に入った松下には1秒以上の大差をつけた。以下、坪井、塚越、宮田、関口、福住までがQ2進出を決定。松下が2番手に浮上するまではなんとか7番手にとどまっていた国本が、わずか100分の2秒差で8番手となりここで予選終了。山本、中山の3名が予選敗退となった。

■野尻が通算7度目のPP獲得。前戦から復調を見せる関口は0.245秒届かずの2番手に

 Q2 A組では、大湯、平川らが野尻のタイムにどれだけ迫れるかにも注目が集まった。残り時間が3分を切ったところでコースインした大湯からアタックがスタート。大湯はQ1での自己ベストタイムを0.5秒縮め1分31秒837を記録してトップを奪取。平川は1分32秒003で、惜しくも31秒台には届かず2番手に着ける。

 続く牧野、阪口、アレジと目まぐるしく3番手のタイムは変わっていくが、最後にコースへ入りアタックした大津が、1分32秒061と平川に迫るタイムで3番手に滑り込み。暫定4番手でぎりぎりQ3進出圏内にいた山下がノックアウトされ、アレジ、牧野と共にここで予選を終えることとなった。

 Q2 B組は、野尻と福住がチェックインラップを行った以外は、7台がセッション序盤はピットで待機。残り時間が5分を切ったところで続々とコースへと向かう。チェックラップから戻った2台は、そこから約2分後に再びコースイン。アウトラップを先に終えた福住からアタック合戦が始まった。

 セクター1で福住が23秒3を記録すると、続く野尻が23秒0で俊足ぶりを見せつける。しかし、この野尻のセクタータイムをさらに削ってきたのが宮田だった。ただし、続くセクター2では野尻が24秒を切る勢いなのに対し、宮良は24秒1とわずかに後れを見せ、結果的に野尻が1分31秒110と、コースレコードにあとわずかに迫る勢いでトップタイムをマーク。宮田は2番手、福住は3番手に着けた。

 続く坪井は3人のタイムを上回ることができず4番手。さらにこのあと関口、松下がタイムを更新して2、3番手に滑り込み、最終的に野尻、関口、松下、宮田の4人がQ3へと駒を進め、福住は5番手でQ2敗退。塚越もマシントラブルに見舞われアタックがかなわず、ここで姿を消すことになった。

 ポールシッターを決定するQ3は、やや日が陰り路面温度もわずかに低下。あとわずかに迫ったコースレコードのブレイクにも期待がかかった。ポール争いに駒を進めた8台のうち、大津、野尻、大湯の3台はチェックインラップを行い、野尻と大湯は4本をニュータイヤに替えてアタックへ。大津はリヤタイヤのみ新品に変えて再びコースへと戻っていった。

 Q1、Q2同様にアウトラップを終えてアタックに向かう野尻。セクター1ではQ2と同等のタイムを記録するが、これを上回ってきたのが宮田。大湯は0.1秒ほどの遅れでセクター2に入るが、ここでは野尻が一人23秒台にタイムを乗せて2人に対してリードを広げる。続くセクター3でもさらに差をつけると、1分31秒073で堂々のトップタイムをマークした。

 続いてコントロールラインを通過した大湯は1分31秒402と約0.3秒の遅れ。1分31秒395で宮田が大湯を上回り2番手に着けた。さらに関口が1分31秒318で2番手に入ると、最後に計測に入った松下が1分31秒371で3番手に滑り込み。これで野尻の今季2度目のポールポジション獲得が確定した。このタイムは、昨年のスーパーフォーミュラ開幕戦で平川が記録したコースレコードを上回るもので、2年連続でコースレコードが塗り替えられたことになる。

 関口は惜しくも2戦連続のポールポジションは逃したが、フロントローを獲得。3番手には松下が入り、2018年の第5戦以来となる予選での自己最高位となった。4番手タイムを記録した宮田は、前述のとおり10グリッド降格が決定しており、明日の決勝は14番グリッドからのスタートに。大湯が繰り上がりの4番グリッドに着くことになる。

 第5戦決勝レースは8月29日14時にスタートの予定だ。

今季2度目のポールポジションを獲得した野尻智紀(TEAM MUGEN)
今季2度目のポールポジションを獲得した野尻智紀(TEAM MUGEN)


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