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スーパーGT ニュース

投稿日: 2018.09.16 10:33
更新日: 2018.09.16 10:55

トップ5中4台を占めたホンダNSX、10kg増を克服した車体軽量化とスーパーフォーミュラからの手応え《GT500予選あと読み》

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スーパーGT | トップ5中4台を占めたホンダNSX、10kg増を克服した車体軽量化とスーパーフォーミュラからの手応え《GT500予選あと読み》

「今回、10kg最低重量が重くなった対策として、クルマの方で細かい部分の軽量化を重ねてきまして、一例として断熱材やハーネスのブランケットなど細かい部分を軽くして、10kg分をすべてではないですがバラストとして低い位置に配置して、重心高を下げて少しでもマイナスになったものをプラスにしようと進めてきました」と佐伯リーダー。

 重心高の低さは、中高速コーナーの多いこのSUGOではメリットが大きくなる。

「そのお陰で、コーナリング速度が上がって、コーナーの脱出速度が絶対的に高くなったことで、直線も速くなったのかなと思います」と佐伯リーダー。

 ホンダ陣営はスーパーGTでは予選が特に強く、予選用のブースト設定がライバルよりも上回っており、一発のエンジンパフォーマンスが高いとライバル陣営は見ているが、佐伯プロジェクトリーダーはそれを否定しつつも、新たな対策の効果を強調する。

「直線速度はウチの計測では最高速はライバルと同じくらいですので、コーナリングの脱出が高い分なのではないでしょうか。あと、スーパーフォーミュラの方で課題になっていたドライバビリティを、実は前回のスーパーフォーミュラの岡山戦から劇的に変えておりまして、このSUGOでもドライバビリティが改善している影響もあると思います」と佐伯リーダー。

 これまでスーパーフォーミュラでは富士のセクター3の登り区間などでトラクションのかかりに課題があり、リヤが滑る/タイヤの過剰な摩耗などがホンダ陣営の課題に挙がっていた。そのドライバビリティ、電子制御の部分を改善したものをスーパーフォーミュラ岡山で試し、手応えを得て、今回のスーパーGTSUGOにも取り入れたというのだ。

 車両の軽量化と重心高の低下、そしてエンジン面でのドライバビリティと細かな開発を積み重ねた結果が、予選上位5台中4台を締め、ウエイトハンデ80kgでRAYBRIGがポールポジションを獲得することになったわけだ。

「昔からこのSUGOではNSXは予選の一発タイムは出るので、明日のレースでタイヤがタレて飲み込まれないような展開になればいいなと思います」と最後に締めた佐伯リーダー。このまま明日の決勝もNSXが一方的に活躍するパターンとなるのか、それともライバル陣営を息を吹き返すか。明日の決勝もまた、不安定な天候の中で行われることになりそうだが、レース展開は果たしてどうなるか──。


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