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スーパーGT ニュース

投稿日: 2024.04.17 13:57
更新日: 2024.04.17 14:01

TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第1戦岡山 レースレポート

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スーパーGT | TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第1戦岡山 レースレポート

DENSO KOBELCO SARD GR Supra
開幕戦岡山、称賛の2位表彰台獲得!

2024スーパーGT第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』(4月13〜14日)
岡山国際サーキット(1周3.703km)
入場者数:予選8500名、決勝1万5500名、合計2万4000名

 4月14日(日)、今季開幕戦となるスーパーGT第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』の決勝が行われ、フロントロウとなる2番グリッドから勇猛果敢に勝利を目指していったスタート担当の関口は、2周目にセーフティカー導入など荒れる展開のなかでトップ36号車に食らいついていく。

 トップとの差が9秒ほどで膠着状態となったなかで、後続上位車両との一進一退の攻防が展開。後続がアンダーカットを仕掛けると31周目にピットインで防衛。トップも翌周に入るなど上位陣がピット作業勝負に。戦列に復帰すると2位をキープしてみせ、交代した中山は、ここから3位の100号車との50周以上にわたる一対一の勝負を展開。

 冷静かつ巧みなドライビングで最後までプッシュを続けた中山は、トップ36号車との差を一時4秒差にまで迫る追撃を見せるとともに、迫り来る3位100号車との激しいデュエルで見事に抑え切ってフィニッシュ。賞賛の2位表彰台を獲得した。

 ドライバーポイントは17点を獲得、チームポイントは18点を獲得しランキング2位と幸先良い2024年シーズン開幕戦となった。次戦第2戦は5月3日(金・祝)、4日(土・祝)に富士スピードウェイにて開催される。

■事前情報

 週末、いよいよ2024年シーズン開幕を迎える。3年目のコンビとなる関口雄飛選手と中山雄一選手。5シーズン目の指揮を執る脇阪寿一監督。そして、エンジニア/メカニックは若手を重用した体制に。この4カ月間のオフシーズンテストで、より緻密にエンジニアリング解析を行い、トライ・アンド・エラーを繰り返しながら様々なデータを蓄積。クルマを根気よく仕上げてきたDENSO KOBELCO SARD GR Supra。

 一段レベルの上がったところで、開幕へ向けて順調に日々細かな準備作業を続けてきており、待ち遠しかった今季の開幕戦。舞台となるのは岡山県東部の山間部・美作市にある岡山国際サーキット。4月13日(土)午前に公式練習、午後にQ1+Q2のタイム合算式の公式予選、14日(日)決勝は13時30分スタートの300km(82周:約2時間)で争われ、ドライバー交代を伴うピットストップは1回が義務付け。サクセスウエイトは各車とも0kgのノーウエイトの真っ向勝負となる。

 岡山国際サーキットは過去にF1も開催されたこともある中低速中心のテクニカルコース。1周約3.7kmとコース距離が短く、コース幅も狭い。フェンスとコースが近く、目の前で迫力あるパッシングシーンが見られる臨場感あふれるサーキット。昨年は公式練習走行で激しいクラッシュからの出だしも、健闘の8位フィニッシュとなったDENSO KOBELCO SARD GR Supra。脇阪寿一監督のもと、チーム一丸となって開幕ダッシュを決めるべく、全力を尽くしファンに感動を与える熱い走りで、勇猛果敢に勢い良く勝利を目指していった。

■公式練習走行

 13日(土)9時30分から開始された公式練習走行は、この季節としては暖かく高温の気温20度/路面温度26度。最初の85分間の混走セッションでは中山が、まず持ち込んだ中でソフト側のドライタイヤを装着して1周クルマのチェック。そして路面状況が改善されたのを見計らって再びコースインし、7周目に1分18秒713と2番手タイムをマークして好調な出だし。

 続いて関口がステアリングを握ってセット調整を進めた。日が高くなるとともに路気温も上昇。想定以上に高めの路気温に、念入りにセット調整とロングランでの評価を続け、混走セッションはトータル39周を走行し、最初に中山が7周目にマークした1分18秒713のタイムで5番手となった。

 10分間のGT500単独セッションでは、さらに路気温が上昇して日差しが照りつけ、気温22度/路面温度29度に。中山は新品のハード側のドライタイヤを装着して予選のアタックシミュレーションを実施。混走セッションのベストタイムからは、コンディション変化の影響かセクター1、2のみでセクターベストを更新にとどまり、5周目の1分18秒867が単独セッションのベストとなった。結果、公式練習走行は、混走セッションでのベストタイム1分18秒713で5番手となった。

TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第1戦岡山 レースレポート
2024スーパーGT第1戦岡山 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

■公式予選
■Q1:中山が僅差のQ1で4番手タイム

 13日(土)14時33分から開始されたタイム合算の新方式となる公式予選Q1は、さらに気温27度/路面温度37度に上昇して事前の想定以上の高温に。一番路面状況とタイヤがベストなタイミングをピンポイントで狙って、コースオープンしてから数分後にピットを出た中山は、今回持ち込んだ中でハード側のタイヤを装着。丁寧にタイヤのウォームアップを4周実施。

 アタックすると決めた5周目セクター1をまず区間トップ同等タイムで駆け抜け、続くセクター2で上位タイムを刻んだ中山。最終セクターでもしっかりとタイムを稼いで、1分17秒792とその時点でタイムボードの3番手に躍り出る速さを見せた中山が駆るDENSO KOBELCO SARD GR Supra。結果、僅差のQ1で最終的に4番手タイムとなり、Q2担当の関口に望みを引き継いだ。

■Q2:関口が自信どおりの速さでQ2で2番計時。総合2位でフロントロウ獲得!

 13日(土)15時29分のQ2開始時点は、気温26度/路面温度35度と若干下がったコンディション。今年からの新しい規則により、Q1で使用したタイヤを装着した関口。Q1を戦った中山からの情報を受けつつ、闘志満々にクルマに乗り込んだ関口は、事前のインタビューで予選新方式にその自信を語っていた。

 早めのペースで一旦冷えたタイヤのウォームアップを行う関口。アタックターゲットの4周目にアジャストしてタイミングを合わせてアタックを開始。セクター1では中山のQ1区間タイムとほぼ同じタイムを刻んできた。セクター2でも、わずかの落ち込みのほぼ同タイムで駆け抜け、最終セクターでも、わずか0.15秒の落ち込みに留めて、アグレッシブに攻めてフィニッシュラインを駆け抜けた関口は、その時点でのQ2トップタイムを叩き出す速さを披露。

 最終的にポールの36号車にかわされてしまうも、DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、公式予選合算タイムで堂々の2位と見事にフロントロウを獲得した。

TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第1戦岡山 レースレポート
2024スーパーGT第1戦岡山 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

■決勝
■ウォームアップ走行

 14日(日)12時から開始された20分間のウォームアップ走行は気温26度/路面温度39度で、高温コンディションの夏日に。最初に中山が6周走行。続いて関口が7周目からチェッカーまで走行。ウォームアップはトータル14周を走行して。関口が11周目にマークした1分21秒641の12番手で決勝への準備を整えた。

■決勝レース
第1スティント:関口が2位でポジションキープ

 14日(日)、13時30分決勝スタート時点は気温27度/路面温度41度と日差しと暑さが増す夏日。フロントロウとなる2番グリッドから勇猛果敢に勝利を目指してスタートしたDENSO KOBELCO SARD GR Supraを駆る関口は、2周目にセーフティカー導入など荒れる展開の中でトップ36号車に食らいついていく。

 7周目を終えリスタート後の数周でトップとの差が開いてしまったが、その後のペースはほぼ同等で9秒差ほどの2位で膠着状態に。後続の車両も3位が入れ替わりながら、一進一退の攻防が展開されるのを後目に関口がポジションをキープ。29周を終えると後続がアンダーカットを仕掛けピットイン。周回遅れの集団に詰まる直前の31周までプッシュした関口をピットに呼び戻し、仕掛けられたアンダーカットに対し防衛した。

第2スティント:中山が2位を冷静かつ巧みに死守

 34秒ほどの素早いピットワークで後続のアンダーカットを阻止すると、トップ36号車も我々の翌周に入るなど、上位陣がピット作業勝負へと、このレースのひとつの勝負どころに。戦列に復帰すると中山が駆るDENSO KOBELCO SARD GR Supraは、しっかりと2位をキープしてみせた。

 そして、ここから交代した中山は、3位の100号車との50周以上にわたる一対一の長い勝負を展開。冷静かつ巧みなドライビングで最後までプッシュを続けた中山は、トップ36号車との差を後半67周目には4秒差にまで詰め寄る追撃を見せ期待が膨らんだ。

 また幾度もドアをこじ開けようと迫り来る3位100号車との50周以上にわたる激しく長いデュエルで2位を死守。見事に抑え切ってフィニッシュを果たし、賞賛の2位表彰台を獲得した。

 ドライバーポイントは17点を獲得、チームポイントは18点を獲得しランキング2位と幸先良い2024年シーズン開幕戦となった。次戦第2戦は5月3日(金・祝)、4日(土・祝)に富士スピードウェイにて開催される。

TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第1戦岡山 レースレポート
2024スーパーGT第1戦岡山 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

関口雄飛

「予選はアタックとしてはかなり良かったですね。自分としても満足しています。ただ、36号車はオーバーランしてもあのタイムだったので、まだ差があるなと感じました。決勝は優勝を目指していたので悔しいですね。中山選手はすごく良い走りだったので、すごく頼もしく感じていて今年はイケそうな気がしています」

「次の富士は、サクセスウエイトをそれなりに積むことになるので、とにかく上のポジションで36号車よりは前でゴールして、ランキングでトップに上がりたいです。それを目標に次戦を頑張ります。これからも引き続き、応援をよろしくお願い申し上げます」

中山雄一

「フリー走行から予選、決勝まで与えられた環境の中で最大限の力を発揮できたレースになったと思います。昨年からのクルマのアップデートは、抱えていた問題をクリアすることに大きく繋がっていて、特に決勝では強いレースをすることができました」

「今までは自分のフィーリングとクルマが合わない時もありましたが、今日は自分が走りたい走りにクルマが応えてくれたので、クルマを作ってくれたエンジニアやメカニックに感謝しています。後半36号車との差を詰められましたし、後ろの100号車も抑え切れて、とても自信になった開幕戦でした」

「次戦は重いウェイトを背負って戦うことになりますが、富士はスープラ勢の調子がいいので、次もまた良い戦いができると思います。岡山大会から多くの方が応援に駆けつけていただきとても力になりました。引き続きご声援をよろしくお願い申し上げます」

■監督 脇阪寿一

「予選2番手からスタートして決勝2位。ポールポジションを取れなかったのも、優勝できなかったのも悔しいですが、シーズンオフのテストで培ってきたさまざまな部分をドライバーふたり、エンジニア陣、メカニックの皆んながふんだんに活用し、戦えたレースだった事は非常に嬉しいです」

「関口雄飛も頑張りましたし、特に後半、長いスティントの神経戦を勝ち抜いた中山雄一はかなりの自信に繋がったと思います。今週末は、チームの成長を感じました。それが嬉しかった。素晴らしいクルマを開発いただいたTGR、TCDの皆さん、開発チームの皆さん、素晴らしいタイヤを開発頂きましたブリヂストンの皆さん、ありがとうございました」

「いつも応援頂いているファンの皆さん、今シーズンは、違うSARDをお見せできると思います。関口雄飛と中山雄一が輝くレースをご期待ください。今回も応援ありがとうございました。また引き続き、ご声援のほど、よろしくお願い申し上げます」

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2024スーパーGT第1戦岡山 2位表彰台を獲得した中山雄一と関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
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