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MotoGP ニュース

投稿日: 2016.08.12 16:34

MotoGP第10戦オーストリアGPプレビュー:19年ぶりの開催地で後半戦がスタート

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MotoGP | MotoGP第10戦オーストリアGPプレビュー:19年ぶりの開催地で後半戦がスタート

 今週末、オーストリアのレッドブル・リンクでMotoGP第10戦オーストリアGPが開催される。

 オーストリアでの2輪の世界GPは1997年以来の開催となる。このコースは、1969年にオーストリアの第2の都市グラーツから北西に約100キロメートルに位置するシュピールベルクの緑美しい丘に建設されたエステルライヒリンクを起源とする。オーストリアGPは1971年に初開催されたが、その舞台となったのはザルツブルク郊外にあるザルツブルクリンクだった。

 それから1994年までザルツブルクリンクで通算22回のオーストリアGPが開催されたが、エステルライヒリンクがコースの大幅な改修(距離の短縮、レイアウト変更)を受けてA1リンクに生まれ変わった後、1996年と1997年の2度、A1リンクが世界GPの舞台となった。しかし、その後、オーストリアでの世界グランプリ開催は途絶えてしまう。

 1990年代後半から、オーストリアを拠点とするエナジードリンクメーカーのレッドブルは急速にモータースポーツへのスポンサー活動を強化、2003年にはオーストリアのバイクメーカー、KTMがロードレースに進出し、125ccクラスで世界GPに参戦するなど、オーストリア企業のレース熱は高まっていたが、オーストリアGPの復活には時間がかかった。

 レッドブルは2004年にA1リンクを買収し、再開発を手掛けようとしたものの、騒音問題などより、地元の環境保護団体からの反発を受けて計画が頓挫。この後、しばらくA1リンクは放置され、廃墟と化してしまう。しかし、レッドブルは2010年にA1リンクを再建することを決定すると同時に名称をレッドブル・リンクに改めることを発表、2011年にはリニューアルオープンにこぎつけた。そして、F1を始めとする4輪レース、2輪ではドイツ選手権のオーストリアラウンドとしての開催などで実績を積み、2014年には2016年からのMotoGPの開催をドルナスポーツとの間で合意、今回の開催に至った。

 レッドブル・リンクは時計回りの全長4.318km、右コーナー7、左コーナー3という構成の中高速サーキット。丘陵地帯に作られたコースのため、1コーナーは上り坂の右コーナーで、その後、高速で駆け抜けるゆるやかな上りが続き、上り切った3コーナーがコースの最高地点となる。右コーナーの3コーナーはエステルライヒリンク時代のバックストレートの中間地点に当たり、タイトな右3コーナーを曲がると、下りセクションとなり、右左と中速コーナーが連続し、途中短いストレートを挟んで、最終コーナーへとつながる。

 レースウイーク直前に、最終コーナー(10コーナー)のコース幅を13メートルから10メートルに変更された。これはコーナーリングスピードを落とし、安全性を向上させることが目的だ。

 ドイツGP後に行われた合同プライベートテストでは、アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)が記録した1分23秒240がベストタイムとなっている。


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