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MotoGP ニュース

投稿日: 2023.08.05 18:15

2017年以来のトップ10トライアル。ポールは2連続でTeam HRC with 日本郵便。YARTヤマハ、TOHO Racingのトップ3/鈴鹿8耐

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MotoGP | 2017年以来のトップ10トライアル。ポールは2連続でTeam HRC with 日本郵便。YARTヤマハ、TOHO Racingのトップ3/鈴鹿8耐

 8月5日、三重県の鈴鹿サーキットで『2023 FIM世界耐久選手権(EWC)第3戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第44回大会』(鈴鹿8耐)の上位10グリッドを決めるトップ10トライアルが行われ、Team HRC with 日本郵便(長島哲太/高橋巧/チャビ・ビエルゲ)がトップタイムを記録し総合ポールポジションを獲得した。

 予選1回目、2回目で上位10チームが決勝グリッドトップ10およびポールポジションを賭けて、タイムを競う土曜日の“トップ10トライアル”に進出することになる。鈴鹿8耐が開催された2018年と2019年、2023年は悪天候により計時予選となったため、トップ10トライアルの開催は実に2017年ぶりとなった。

 まず、公式予選の6番手から10番手までのチームのライダーがひとりずつアタックを行っていく。トップバッターは荒川晃大(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)だ。緊張感が漂うなか、荒川は2分07秒282をマークし、暫定トップに立った。その後、渥美心(S-PULSE DREAM RACING-ITEC)は2分07秒780でわずかに届かず。

 また、タラン・マッケンジー(F.C.C. TSR Honda France)が荒川を上回るペースで各コーナーにマシンを走らせていたが、2輪専用シケインで痛恨の転倒があり、タイム計測ならず。ダン・リンフット(AutoRace Ube Racing Team)は暫定2番手に、そして最後の埜口遥希(SDG Honda Racing)が2分08秒046でトップに立った。

 各チームふたり目のアタックでは、日浦大治朗(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)が2分06秒970で暫定トップに立った。その後のマルセル・シュロッター(S-PULSE DREAM RACING-ITEC)は2分07秒780、マイク・ディ・メリオ(F.C.C. TSR Honda France)は2分07秒788と、トップに変動はなかった。

スズキMotoGPカラーで会場を沸かせた津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)/2023鈴鹿8耐 トップ10トライアル
スズキMotoGPカラーで会場を沸かせた津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)/2023鈴鹿8耐 トップ10トライアル

 ここで、コース上にはMotoGPの一場面を彷彿とさせるようなカラーリングを纏ったマシンがコースへと侵入していく。津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)がサプライズとしてスペシャルカラーリングで登場し、2分06秒811でトップに立ち、多くの歓声が集まった。しかし、その後最後のアタックとなった浦本修充(SDG Honda Racing)がそれを上回るペースでマシンを走らせていき、2分06秒644で暫定トップに踊りたつ。

 続いて予選5番手から1番手のアタックが始まり、会場はより一層の緊張感に包まれた。清成龍一(TOHO Racing)は2分08秒132、渡辺一馬(Astemo Honda Dream SI Racing)は2分07秒518、グレッグ・ブラック(ヨシムラSERT Motul)が2分07秒252をマークするが、トップは依然変わらない。

 そして、ここでトップの順位に変動が出始める。まず暫定トップのHonda Dream RT SAKURAI HONDAを上回るペースを見せたのは、チャビ・ビエルゲ(Team HRC with 日本郵便)だった。2分05秒919でトップタイムを塗り変える。しかし、その後のカレル・ハニカ(YART YAMAHA OFFICIAL EWC TEAM)がさらにタイムを縮めて、2分05秒519でトップに立った。

 そしてふたり目のアタックでは、榎戸育寛(TOHO Racing)が驚きの速さを見せた。金曜、土曜の予選でも好調なペースを見せていた榎戸は、2分06秒343を叩き出し、Team HRC with 日本郵便とYART YAMAHA OFFICIAL EWC TEAMに次ぐ3番手に食い込んだ。
 
 水野涼(Astemo Honda Dream SI Racing)は2分06秒756で6番手に、シルバン・ギュントーリ(ヨシムラSERT Motul)は2分06秒720で5番手に並んだ。続いて登場したのは、2022年鈴鹿8耐久のポールシッターであり、王者である長島哲太(Team HRC with 日本郵便)がアタックを開始する。

長島哲太(Team HRC with 日本郵便)/2023鈴鹿8耐 トップ10トライアル
長島哲太(Team HRC with 日本郵便)/2023鈴鹿8耐 トップ10トライアル

 圧巻の走りで各コーナーに侵入していく長島は、なんと予選1回目の自己ベストを上回る2分05秒329を叩き出し、トップに立ったが、昨年マークした2分04秒に入れられずに悔しそうだった。そして最後にはマービン・フリッツがしのぎを削り、アタックに入った。しかし、セクター1からやや長島に遅れをとってしまい、わずかに届かず2分05秒519で2番手となった。

 こうして、ポールポジションは2年連続でTeam HRC with 日本郵便が獲得となり、YART YAMAHA OFFICIAL EWC TEAMは2番手、3番手にはなんと日本勢のTOHO Racingが食い込んだ。明日の決勝は雨が予報されているため、難しいコンディションとなることが予測される。11時30分にスタートする決勝レースでは、各チームどのような熱い走りを見せてくれるだろうか。


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