マツダは8月8日にガソリンエンジンにおける圧縮着火を世界で初めて実用化した次世代エンジン『SKYACTIV-X』を2019年から導入すると発表。同時に、2030年を見据えた技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」の構想を明らかにした。
2007年に発表した技術開発の長期ビジョンに基づき、今回新たに策定されたこの技術開発プランは、2050年までに2010年比90%、2030年までに50%削減を視野に入れたCO2削減の取り組みや、安心・安全なクルマと社会の実現により、すべての人が全ての地域で自由に移動できる社会の実現、そして「走る歓び」にあふれたクルマを通じて、人の能力を引き出し、心と体を活性化させる「人馬一体」感のさらなる追究を目指すという、「地球」「社会」「人」の、3つの柱からなる。
そのビジョン実現に向けた大きな軸となる役割を果たすのが、次世代内燃機関の『SKYACTIV-X』となる。
兼ねてからその存在と開発の進行が噂されていたこのエンジンは、マツダが培ってきたディーゼルの燃焼ノウハウを最大限に活用し、ガソリンと空気の混合気をピストンの圧縮によって自己着火させる燃焼技術で、HCCI(予混合圧縮着火)と呼ばれるもの。
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