レクサスは4月18日、同日より中国・上海で開催されている上海モーターショーにおいて、新型MPVモデル『LM』を世界初公開した。
レクサスブランドにおけるフラッグシップMPV(マルチ・パーパス・ビークル)として登場した新型『レクサスLM』は、2020年から主に中国やアジア地域で販売されてきた初代『LM』の後継モデルだ。
この新型LMは、近年のラグジュアリーマーケットにおけるユーザーの価値観の変化をうけ、車名が意味する“ラグジュアリー・ムーバー”としての価値や存在意義が見直され、「素に戻れる移動空間」をコンセプトに全面的な刷新を受けている。
乗り心地の面では、レクサスが一貫して取り組んでいる“素性の刷新”により、従来型比で1.5倍のボディねじり剛性を確保したほか、アッパーボディやフロアに構造用接着剤を採用したことで振動の軽減も実現した。
また、リニアソレノイド式アクチュエーターと周波数感応バルブを併用した『周波数感応バルブ付きAVS』をレクサスで初採用し速度を問わず、つねに上質な乗り心地を実現。シート開発においても、揺れの軽減と視線の安定化が図られ、2列目シートでは特性の異なる2種類の衝撃吸収材を使用することで停車時から走行時まで、乗員を優しく包み込みながら支える構造としている。
さらに、後席の快適性を重視したドライブモードセレクト“Rear Comfort”モードが、レクサスモデルとして初採用された。
新型LMの開発陣は車内の静粛性にもこだわり、発生するノイズを小さくする(減音)と車内への侵入を防ぐ(遮音)、車内のノイズを下げる(吸音)の3ステップでこの分野を改善。エンジンやマウント系のチューニング、吸音材や遮音材、制振材を分量や厚みをチューニングし、それぞれの部位に最適に配置することで車室内騒音の大幅な低減が図られている。
ボディサイズは従来型比で全長+85mm、全幅+40mm、全高+10mmと全体的に若干のサイズアップが見られ、そのエクステリアは快適で開放的な空間のインテリアと両立すべく“Dignified Elegance”をキーワードにデザインがつくり込まれた。一方のインテリアは前席周りは運転に集中できる機能性と上質感を兼ね備え、後席はゆったりと過ごせる広さと仕立てのいいシートやトリム、リビングのようにくつろげる世界観が追求されたさまざまな装備が用意されている。