8月8日(火)、日産自動車は『SKYLINE(スカイライン)』のハイパフォーマンス・パッケージとなる『スカイライン NISMO』と、その特別仕様モデル『スカイライン NISMO Limited』を発表。前者は2024年9月上旬、後者は今夏の発売が予定されている。
長きにわたりニッサンを代表するモデルであり続け、モータースポーツシーンにおいても多くの成功の歴史を築いてきたニッサン・スカイライン。現在はその役目を『GT-R』や『フェアレディZ』に譲っているが、360°セーフティアシストなど最先端の技術が詰め込まれたプレミアム・スポーツセダンとして存在感を放っている。
そんなスカイラインに、さらにスポーティーな仕様となったフルカスタマイズモデル“NISMO”が登場した。この特別仕様モデルは、2代目のS5系より受け継がれるグランドツーリングカー(GTカー)の資質に、NISMOならではのレーシングテクノロジーを活かした空力とシャシー技術を融合。「より速く、気持ちよく、安心して走れる」究極のGTカーを目指して開発された1000台限定モデルだ。
搭載される3.0リットルV6ツインターボ『VR30DDTT』はスーパーGT GT500クラス車両のレース用エンジンに携わった開発者が、同じ開発設備を使ってチューニングを施したNISMO専用エンジンとなっており、その最高出力はノーマル仕様の298kW(405ps)から309kW(420ps)に向上。また最大トルクも475N・m(48.4kgf・m)から550N・m(56.1kgf・m)へと大幅に引き上げられた。
高性能化したエンジンのパワーは7速ATミッションを経てタイヤ、そして路面へと伝達されるが、力強いトルクをしっかりと後輪で路面に伝えるために専用開発された高性能タイヤでは、後輪の幅が20mm拡大されている。あわせてサスペンションとスタビライザーにも専用チューニングが施され、高い四輪接地性を実現し、限界域まで安心できる車両安定性を提供するという。この他、より高性能なブレーキ摩擦材の採用やアンチロックブレーキシステム(ABS)制御の見直し、ビークルダイナミクスコントロール(VDC)にも専用チューニングが入った。