6月21日に発売された新型(4代目)トヨタ・アルファード/ヴェルファイア。デビュー直後からオーダーが殺到していることもあって、これから注文しても納車まで1〜2年はかかってしまうと言われるほどで、いま最もホットな国産車といえる。ここでは、新型アルファード/ヴェルファイアで覚えておきたいポイントを紹介しよう。

 最初に注目したいのが、走りの基本性能が大幅に進化していることだ。先代(3代目)でボディ剛性の向上やリヤサスのダブルウイッシュボーン化など、贅沢な設計が注がれていた。新型ではトヨタ最新のTNGAプラットフォーム(GA-K)をミニバン用に最適化したほか、構造用接着剤の採用、底部構造の引き締めなどで、車両剛性は先代比で50%向上。操縦安定性と乗り心地の向上が図られた。

 実際、新型に試乗すると、路面からの突き上げ感や細かな微振動が大きく抑制されていることに気づく。先代も悠々とした乗り心地を売りとしていたが、新型はそれ以上の仕上がり。ブッシュやショックアブソーバーなどの防振対策も手伝って、乗員が感じる振動は先代の3分の1程度まで低減しているそうだ。

TNGA世代のGA-Kプラットフォームを採用したことで、シャシー性能が向上したことも新型のトピックス。サスや各部補強財の改良もあって、ハンドリング性能や乗り心地は大きく進化している。
TNGA世代のGA-Kプラットフォームを採用したことで、シャシー性能が向上したことも新型のトピックス。サスや各部補強財の改良もあって、ハンドリング性能や乗り心地は大きく進化している。

 パワートレインも一新された。ガソリン車のパワーユニットは、アルファードとヴェルファイアで異なる(アルファードは2.5リットル・NA、ヴェルファイアは2.4リットル ターボ)。

 特にシリーズハイブリッド式を採用する2.5リットルハイブリッド車は、エンジンも駆動モーターも大幅な出力向上が図られ、システム合計最高出力も184kW(250ps)までアップした。燃費も先代の14.8km/L(WLTCモード)から16.5km/Lに向上。先代では設定のなかったFF仕様も選べるなど、選択肢の幅も広がっている。

2.5リットルエンジンとモーターが組み合わされるハイブリッドも、先代から進化。エンジンも駆動モーターも出力が向上している。先代では設定のなかったFF仕様も用意されるなど、選べる幅が広がっている。
2.5リットルエンジンとモーターが組み合わされるハイブリッドも、先代から進化。エンジンも駆動モーターも出力が向上している。先代では設定のなかったFF仕様も用意されるなど、選べる幅が広がっている。

 ヴェルファイア専用の2.4リットルターボ車は、先代の3.5リットルV6の代わりを担う上級ユニット。最高出力は279psと新型で最もパワフルな仕様だ。

 歴代から継承される豪華なキャビンも健在。当面、新型は7名乗りのみとなるため、2列目シートはキャプテンシートが基本。標準設定のエグゼクティブパワーシート(Z系に標準)と上級設定のエグゼクティブラウンジシート(エグゼクティブラウンジ系に標準)が選べる。

 標準のエグゼクティブパワーシートでも座り心地の感触や動作機能は先代のエグゼクティブラウンジシートに相当するが、新型のエグゼクティブラウンジシートは、伸縮オットマンやマッサージ機能、スマホ的な操作ができるリモコンも備わる。

現時点でラインナップされているのは、2列目シートが左右キャプテンシートとなるグレードのみ。
現時点でラインナップされているのは、2列目シートが左右キャプテンシートとなるグレードのみ。
この写真はベーシックな方のエグゼクティブパワーシートになるが、シートの角度やオットマンの動作は電動になるなど、快適なキャビン空間を満喫できる。
この写真はベーシックな方のエグゼクティブパワーシートになるが、シートの角度やオットマンの動作は電動になるなど、快適なキャビン空間を満喫できる。
新型アルファード/ヴェルファイアは、ドライバーズカーとしての性能を強化したことも特徴。運転席まわりもドライバーを包み込むイメージが強まっている。
新型アルファード/ヴェルファイアは、ドライバーズカーとしての性能を強化したことも特徴。運転席まわりもドライバーを包み込むイメージが強まっている。

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