ゴブマイヤーは、F1でワークス活動を行うには膨大な人件費が必要であるという点にも注目している。
「メルセデスでは1,500人がF1プロジェクトのために働いている」
「この数字にサプライヤーは含まれていないが、それはそれほど多くはないだろう。2台のマシンにだいたい2,000人の従業員が関わっているとみられている。彼らの賃金が英国のような国でどれほど高額になるか、原材料費がどれだけかかるか、考えてみるべきだ」
コスト削減はF1のCEOであるチェイス・キャリーの第一の優先事項だ。まだ未決定ではあるがエンジンルールの簡素化から着手し、一部パーツの標準化も導入されるかもしれない。
しかしコストを抑制する動きは、フェラーリやメルセデスのような、ライバルチームより多くの出費が可能なチームの意に染まないだろう。
「アメリカではコスト管理というものが意識されている」とゴブマイヤーは主張する。
「彼らはコストをうまく管理している。ヨーロッパでは多くの異なるカテゴリーが存在し、いくつかのカテゴリーではコスト管理が非常にうまくいっている。しかしF1やWECのコストは完全に管理の範疇を超えている」
ゴブマイヤーは、スポンサーとしてF1に参入することに関心を示す企業が減っていることを考えれば、F1が変革を必要としているのは明らかであるとも発言した。
「スポンサー数は減り続けているし、観客数も同様だ」とゴブマイヤー。
「それなのに同時にコストは増え続けている。何か適切でないことがあるのだ」
「彼らはレースにもっと見所を作る必要があるだろう」